「第66回『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」
10月27日(日)、羽黒山門前の「いでは文化記念館」を会場に、「第66回『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」本大会が開催されました。
これに先立ち、26日(土)には「子どもの部」の選評と表彰が行われました。
選者の奥坂まや先生(「鷹」同人)と抜井諒一先生(「群青」同人)がそれぞれ2000句の中から特選、秀逸、佳作に選んだ作品について、丁寧に選評してくださいました。会場に集まった受賞者の小中学生にとっては貴重な経験になったことと思います。
本大会当日は天気にも恵まれ、午前中は開会行事に続いて、奥坂まや先生より「季語の源流」というテーマで記念講演をいただきました。俳句で用いられている季語が、万葉の和歌の語感、さらには縄文人の生活にも根ざしているという、大変興味深いご講演でした。
午後からは兼題の部、席題の部それぞれの入選句について、奥坂先生と抜井先生から選評して頂き、表彰が行われました。
兼題の部、席題の部ともに、私が代表を務めている羽黒吟社から入選者を出すことができて、大変嬉しく思いました。
また、昨年新設された「Zの部」にも今年初めて8名の投句がありました。また、一般の部の投句についても、総数は昨年より若干減少したものの、比較的若い世代からの投句が増えていて、今後の大会運営に明るい希望を抱かせてくれました。
全国規模の俳句大会となると、その運営には物的にも人的にも多くの負担が必要となります。そのため、名のある俳句大会が中止になったとの話も聞こえてきます。
幸い、「『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」は、その意義と価値を理解してくださる多くの皆様に支えられて、回を重ねております。
羽黒吟社としても、「俳句の聖地・出羽三山」にふさわしい俳句大会であり続けるように、微力ながら協力していきたいと思っております。
今回の大会にご尽力いただきました関係者の皆様に感謝申し上げるとともに、今後も変わらぬご支援をお願い申し上げます。
【祝・羽黒吟社会員の入選句】
【兼題の部】
(奥坂まや先生選)
(秀逸) 月山や分蘖(ぶんけつ)太き青田風 (美恵)
【席題の部】
(奥坂まや先生選)
(秀逸) 夕暮れて頬を擦りし蜻蛉かな (明日香)
(佳作) ままごとの声弾ませてどんぐりこ (春子)
とんぼ追ふ子に微笑みし遠月山 (弘幸)
(抜井諒一先生選)
(特選) 蜻蛉や杉の年輪浮き上がり (美恵)
(秀逸) 団栗のはかまを集む園児かな (幸子)
(写真提供:羽黒町観光協会)
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