トランヴェール7月号に掲載いただきました
JR東日本の新幹線車内サービス誌「トランヴェール」7月号の特集は「そうだ、健康なら山形だ。」。
その中で、多聞館で取材をお受けした出羽三山の精進料理についての記事も掲載していただきました。
私たちの「出羽三山精進料理プロジェクト」の立ち上げに尽力した成瀬君(日知舎)の山菜採取の様子も掲載されております。
JR東日本の新幹線にご乗車の際にはぜひ、手に取ってご覧ください。
JR東日本の新幹線車内サービス誌「トランヴェール」7月号の特集は「そうだ、健康なら山形だ。」。
その中で、多聞館で取材をお受けした出羽三山の精進料理についての記事も掲載していただきました。
私たちの「出羽三山精進料理プロジェクト」の立ち上げに尽力した成瀬君(日知舎)の山菜採取の様子も掲載されております。
JR東日本の新幹線にご乗車の際にはぜひ、手に取ってご覧ください。
鶴岡市中央公民館で開催された『第12回寒梅忌』に行ってきました。
「寒梅忌」は作家の故藤沢周平氏をしのぶ会として、「鶴岡藤沢周平文学愛好会」(萬年慶一代表)の主催で毎年この時期に開催されているものです。
会場には地元はもちろん、全国各地から藤沢周平ファンが大勢集まり、全員で藤沢さんに黙祷を捧げて追悼式を行いました。
その後、「第一部」として、地元の「三瀬(さんぜ)」を舞台とした藤沢さんの短編「三年目」を松田静子さん(愛好会顧問)が解説し、地元の「表現舎刻一刻」の方々が朗読劇を演じました。
私の高校の恩師であり遠縁でもある松田さんが、作品の舞台である各地のスライドを交えながら作品の背景を解説してくださったおかげで、ありありと光景を思い浮かべながら朗読劇を鑑賞できました。
第二部では、作家のあさのあつこさんをお迎えして、「藤沢作品に魅せられて」と題する公演が行われました。
「バッテリー」をはじめ、数々のヒット作品で人気作家の座を確立されているあさのさんですが、結婚後、家事や育児に忙殺される中で、十代からの夢であった執筆活動をあきらめかけていたそうです。
そんなとき、偶然に出会った藤沢作品(「橋物語」)をきっかけに、「諦めたくない!」「言い訳したくない!!」「書きたい!!!」という感情が掻き立てられ、その後の執筆活動へとつながったのだそうです。いわば、あさのさんの「もの書き」としての原点が藤沢作品だったわけです。
そんな縁深い藤沢周平の故郷である鶴岡を訪れるのは今回が三度目だそうですが、藤沢さんゆかりの場所を訪れて涙があふれ出てくることが何度かあったそうです。そして鶴岡のどこにいても藤沢さんがいると感じられる、とも話されました。
あさのさんは、藤沢さんが鶴岡を愛したように鶴岡の街も人間も藤沢さんを愛していることがよく分かる、そんな鶴岡は「(書き手としてよりも)読み手、ひとりの人間としての自分にとってのもうひとつの場所」と表現してくれました。
今日はあさのさんをはじめ萬年さん、松田さんなど、様々な方々のお話に触れ、藤沢作品への愛着がグッと深まりました。
今夜はあさのさんのお話に出てきた「梅薫る」(中公文庫「夜の橋」所収)でも読んでみようかと思います。
【百歳人生の時代を楽しく生きる】をコンセプトとする雑誌『百楽』12月号の特集は「藤沢周平」。
「藤沢周平 小説の舞台を往く / 鶴岡・酒田・羽黒山 散歩紀行」という25ページにも渡る大特集です。
藤沢周平氏の故郷でもあり作品の舞台「海坂藩」のモデルともなった庄内地方の魅力を、作品の舞台、氏とゆかりある人々、風景や名所、食にまつわる情報などをまじえながら、存分に伝えています。
そのなかで多聞館も「おすすめのお宿」としてご紹介いただいております(P27)。
藤沢周平氏の作品で描かれるのははいずれも人間への深い洞察と愛に裏打ちされた「おとなの世界」。
ですから読者が人生の喜怒哀楽を重ねるほどに、作品への共感も深まるのだと思います。
そして藤沢作品の底流ともいえるここ庄内地方には、様々な時を重ねてきた人々を優しく包み込む魅力があるのだと思います。
藤沢周平の作品もその舞台庄内も、「百歳人生の時代を楽しく生きる」という『百楽』のコンセプトにまさにぴったりです。
多くの皆様多くの皆様 に「百楽」12月号を手にとって頂きたいと思います。
鶴岡市が9月末に発行した「つるおか おうち御膳」を入手しました。
新聞紙上で発行を知り探していたのですが、初版は数が少なかったようで、10月末の増刷を待ってようやく手にできました。
この本は鶴岡市と鶴岡市食育・地産地消推進協議会、鶴岡市食生活改善推進協議会により編集されたものです。
庄内・鶴岡地域の郷土料理を季節と年中行事ごとに整理して、写真とレシピ・食材情報等をまじえて紹介しています。
掲載されている料理・食材のほとんどは地元のひとなら知っているものでしょうが、中には初めて知るものもあり、庄内の食文化の奥深さを感じました。
また、一口に郷土料理と言っても、地域や家庭によって微妙に異なるものも多いので、いろいろと参考になることも多かったです。
最近では庄内・鶴岡のような田舎でも、家庭における食文化の継承が心許なくなってきているようです。
本書は、そんな危機感をもっていらっしゃる方たちにとって絶好の教科書となるでしょうし、異世代間のコミュニケーションツールともなりうると思います。
また、ミスタードーナツのテレビCMで、所ジョージさんが「復刻した懐かしの商品も『知らなければ新商品』」と言っているように、若い世代の方たちにとっては、目新しい料理のレシピ集ともいえるかもしれません。
庄内・鶴岡の多くのご家庭で愛用していただきたい一冊です。
平山秀幸監督、豊川悦司主演の映画「必死剣鳥刺し」が本日7月10(土)に公開されました。
公式サイトは⇒こちら
原作は鶴岡出身の藤沢周平氏。
『隠し剣孤影抄』(文春文庫)に収められている短編です。
作品の舞台は江戸時代の架空の『海坂藩(うなさかはん)』で、これは庄内藩がモデルといわれています。
この映画も庄内各地でロケが行われました。
原作のストーリーは・・・
兼見三左ェ門(豊川悦司)は、藩政混乱の元凶であった藩主の愛妾を刺殺した。
しかし、兼見に対する処分は一年間の閉門と減禄、役の召し上げという寛大なものだった上、閉門が解かれると禄も戻され、藩主傍に仕える役にも取り立てられる。
亡き妻の姪・里尾(池脇千鶴)に身の回りの世話を受けながら平穏な日常を取り戻したかに見えた兼見だったが、ある日中老の津田(岸部一徳)からある密命を受けたことにより、不条理の渦中に飲み込まれていく・・・。
こんな感じです(あまり詳しく書くと映画の楽しみが失われますので)。
過酷な運命に翻弄される兼見役が豊川悦司さんとは、まさにぴったりだと思います。
「自分だけの孤独な信念にしたがっただけ」だったはずの兼見を翻弄する理不尽な悪意の罠。
それに気付いたときの豊川さんの「表情」をスクリーンで観るのが今から楽しみです。
皆さんもぜひ、劇場でご覧ください。
藤沢周平原作、中西健二監督の映画『花のあと』がいよいよあさって3月13日(土)に全国公開されます。
公式サイトはこちら⇒http://www.hananoato.com/
主演は北川景子さん。
地元自治体や観光協会なども製作を支援して、桜満開の鶴岡公園をはじめ、庄内各地でのロケを経て作られた映画です。
藤沢周平さんの原作は文春文庫の『花のあと』に所収の同名短編です。
ストーリーは・・・老女以登(いと)が孫達を相手に語る若き頃の恋物語(?)。
~以登は美貌ではなかったものの、幼い頃から父に仕込まれた剣の腕は相当なもの。
その以登が城での花見に出かけた折、藩内屈指の剣豪孫四郎に声をかけられ、手合わせを申し込まれる。
後日、父の立会いの元に立会い、負けはしたものの若き以登の心は浮き立つ。
しかし以登には婿が決まっており、孫四郎にも縁談が進んでいた。
生涯一度だけの、しかし実ることはない恋とあきらめるほかないのだった。
まもなく以登は、孫四郎の縁組相手が醜聞の絶えない加世であり、しかも加世と妻子ある藤井との道ならぬ関係は今も続いていることを知る。
孫四郎にその事実を知らせるべきか迷い、しかし遠くから見守るしかないと心沈む以登。
ところが、孫四郎が藤井に陥れられて自刃することに。
許婚であった才助の助力を得て子細を確かめた以登はひとり、
ざっとこんなあらすじです。
去年の4月、鶴岡公園の桜を見に出かけたとき、ちょうどこの映画のロケをしていました。
先行上映中の映画を観てきましたが、鶴岡の満開の桜と、四季の移ろいと共に容姿を変える月山が印象的に描かれていました。
主演の北川景子さんは、映画の公開を前に最近テレビなどでよく見かけますが、映画の中での表情はだいぶ印象が違っていたようです。
藤沢作品に特徴的なひとの世の不条理と武士の義、かなえられない愛のせつなさと現実のささやかな幸せ・・・
北川さんだけでなく全ての役者さん達がひかえた演技でたっぷりと演じていました。
原作の魅力を損なわずに2時間程度の映画に仕上げるには、こんなしっかりとした短編がふさわしいのかなあと改めて感じました。
全国公開中には、桜が満開になる地域もあることでしょう。
庄内の美しい風景と共に、多くの皆様にご覧頂きたい映画です。
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