ここ羽黒では昨夜から雪が強く降り続き、多聞館の周辺では今朝までには30㎝ほど、その後、夜までにさらに20㎝ほど積もりました。
つい昨日まで、北陸や東北北部の大雪のニュースを見ながら、どうしてこちらではそれほど降らないのだろう?などとのんきに話していたのですが、一夜にして景色が一変しました。
午前中、玄関や駐車場の除雪の後、館内のあちらこちらに急いで「補助柱」を立てて回りました。これは雪の重みで襖がきつくなって開かなくなったり、ゆがんでしまったりするのを防ぐために柱と柱の間に立てる仮の柱です。長年住んでいると、どれくらいの積雪だとどこの襖がきつくなるとか、どこの戸が開かなくなったら雪おろしをしなければ、などということが経験で分かっています。補助柱も立てる場所が決まっているので、場所ごとに決まっている柱を10本ほど立てていきました。
ちょっと邪魔にも感じますが、それにまさる安心感です。
急な大雪に少しだけ慌てましたが、積雪量は例年のこの時期にしてはまだまだ少ないでしょう。
冬はこれからが本番です。
今夜は路面が白くなるような降雪がありました。
いよいよ、雪の季節の到来のようです。
多聞館では12月に入ってから、建物と庭木などの雪囲いを行いました。
いつも作業に当たってくれている月山佛生池小屋の工藤君といっしょに、3日間で終えました。
その前には、玄関の鉢植えを屋内に移動したり、車のタイヤを交換したり、館内ではお客様の寝具を冬用に交換したり・・・。天気予報を睨みながら、バタバタしていましたが、降雪までにギリギリ間に合ったようです。
この前の冬のように、暖冬で雪も極端に少なければ厳重な備えは不要なのでしょうが、そんな希望的観測にすがるわけにはいきません。毎年、想定される最大限の大雪・寒波を前提に準備をすることになります。そして、雪国の経済はそのような前提で回っているという側面もあります。
今週末には羽黒山スキー場のスキー場開きも行われます。
年末の羽黒山松例祭にも雪は不可欠です。
除雪作業に当たる人たちも用意万端でしょう。
一生活者としては極端な大雪は勘弁願いたいですが、雪国の生活を潤す程度の雪が待ち望まれる時期になりました。
11月16日(土)、鶴岡市立羽黒小学校(八渡宗一郎校長)の創立150周年記念式典が開催されました。
羽黒小学校の名は平成30年に旧羽黒第一小学校が羽黒第二小学校に統合したときからの名称ですが、その歴史は明治7年7月「荒川学校」の創立に遡り、今年でちょうど150年目という大きな節目を迎えました。
私自身は羽黒第一小学校の卒業で、これまで羽黒第二小学校の歴史は全く知りませんでした。今回、ネットで調べたところ、鶴岡市のページに学校の沿革をまとめたものを見つけたのでこちらに紹介しておきます
記念式典に先立ち、「羽黒子ども太鼓」の皆さんの力強い演奏が披露されました。
また、式典での国歌・校歌斉唱でも全校児童の元気いっぱいの歌声に、会場の雰囲気はとても和やかなものになりました。
式典のあとには、記念公演として山形県警察音楽隊による演奏が行われました。吹奏楽に加えてダンスや歌もあり、児童たちが知っている曲も取り入れての演奏に、児童たちも大喜びの公演となりました。
午後からは会場を羽黒コミュニティセンターに移して、記念の祝賀会が行われました。
こちらは実行委員長の齋藤和彦さんのユーモアたっぷりの挨拶、出羽三山羽黒太鼓保存会の皆さんの演奏、そのほか参列者による様々な芸能など披露され、賑やかな祝宴となりました。
羽黒小学校の子どもたちの元気いっぱいの様子と、それに関わる大人たちの熱意を目の当たりにして、地域の未来に明るい希望を感じた一日でした。
今回の記念式典、記念公演、祝賀会の開催にご尽力くださった皆様に心から感謝申し上げます。
羽黒山の「松の勧進」が今日から始まりました。
これは大晦日に羽黒山山頂で行われる松例祭の費用を、山伏たちが勧進して庄内一円を回るものです。
初日の今日11月15日は羽黒山の門前町手向(手向)の家々を山伏たちが法螺貝を吹き鳴らしながら回って寄進を受け、代わりにおふだを渡して行きました。
「松の勧進」はこの時期の庄内の風物詩で、「松の勧進の法螺貝」は環境省の「残したい『日本の音風景100選』」にも選ばれています。
また、松例祭の主役となる位上・先途二人の「松聖」は小聖を従えて、手向内の末社などを拝して回りました。
今年の松聖は、位上が星野博さん(山伏名 好文)、先途が小関知之さん(山伏名 愼海)です。
お二人とも、長年にわたり様々な立場で松例祭に奉仕されてきた方で、すでに9月24日の「弊立祭」から百か日の行に入られ、日々人々のために祈りを捧げています。百日目が大晦日の松例祭となり、そこでお二人の修行の成果「験力」が競われるのです。
両松聖の満願成就を祈念しております。
10月27日(日)、羽黒山門前の「いでは文化記念館」を会場に、「第66回『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」本大会が開催されました。
これに先立ち、26日(土)には「子どもの部」の選評と表彰が行われました。
選者の奥坂まや先生(「鷹」同人)と抜井諒一先生(「群青」同人)がそれぞれ2000句の中から特選、秀逸、佳作に選んだ作品について、丁寧に選評してくださいました。会場に集まった受賞者の小中学生にとっては貴重な経験になったことと思います。
本大会当日は天気にも恵まれ、午前中は開会行事に続いて、奥坂まや先生より「季語の源流」というテーマで記念講演をいただきました。俳句で用いられている季語が、万葉の和歌の語感、さらには縄文人の生活にも根ざしているという、大変興味深いご講演でした。
午後からは兼題の部、席題の部それぞれの入選句について、奥坂先生と抜井先生から選評して頂き、表彰が行われました。
兼題の部、席題の部ともに、私が代表を務めている羽黒吟社から入選者を出すことができて、大変嬉しく思いました。
また、昨年新設された「Zの部」にも今年初めて8名の投句がありました。また、一般の部の投句についても、総数は昨年より若干減少したものの、比較的若い世代からの投句が増えていて、今後の大会運営に明るい希望を抱かせてくれました。
全国規模の俳句大会となると、その運営には物的にも人的にも多くの負担が必要となります。そのため、名のある俳句大会が中止になったとの話も聞こえてきます。
幸い、「『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」は、その意義と価値を理解してくださる多くの皆様に支えられて、回を重ねております。
羽黒吟社としても、「俳句の聖地・出羽三山」にふさわしい俳句大会であり続けるように、微力ながら協力していきたいと思っております。
今回の大会にご尽力いただきました関係者の皆様に感謝申し上げるとともに、今後も変わらぬご支援をお願い申し上げます。
【祝・羽黒吟社会員の入選句】
【兼題の部】
(奥坂まや先生選)
(秀逸) 月山や分蘖(ぶんけつ)太き青田風 (美恵)
【席題の部】
(奥坂まや先生選)
(秀逸) 夕暮れて頬を擦りし蜻蛉かな (明日香)
(佳作) ままごとの声弾ませてどんぐりこ (春子)
とんぼ追ふ子に微笑みし遠月山 (弘幸)
(抜井諒一先生選)
(特選) 蜻蛉や杉の年輪浮き上がり (美恵)
(秀逸) 団栗のはかまを集む園児かな (幸子)
(写真提供:羽黒町観光協会)
月山公園線が閉鎖された今日、月山初冠雪のニュースが伝えられました。平年より1日遅く、去年より1日早いそうです。鳥海山の初冠雪も今日、観測されたとのことです。
昨日、月山に向かったデンマークのお客様たちから、八合目(弥陀ヶ原)の木道に積雪があって登山を断念したときいていましたが、麓から分かるくらいの積雪になったのだと、改めて登山シーズンの終わりを実感しました。
これから、関係者による様々な後始末、冬への備えの作業が行われることでしょうが、支障なく行われることを祈っています。
麓でも朝晩は冷え込むようになりました。
多聞館ではすでに先週から客室などにストーブを設置しています。
これからは、駆け足でやってくる冬に備える仕事に追われそうです。
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