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2009年11月

2009年11月27日 (金)

鰰(ハタハタ)

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今年もハタハタの美味しい季節が到来しました。

ハタハタは日本海の冬を代表する味覚。

ここ庄内地方では、焼いて甘味噌を塗った「田楽」や、塩湯でして醤油でいただく「湯上げ」が代表的ですが、他にも醤油や味噌に漬け込んだり、しょっつる鍋やハタハタ寿司にしたり・・・

雪国の冬の貴重な蛋白源として、多様な食文化が築かれてきました。

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ハタハタの卵は「ぶりこ」とよばれ、プチプチした食感が好まれます。

身は上品な甘さをもつ白身で、淡白な味わいです。

こんな冬の味覚をいただくと、厳しい冬の訪れも満更ではないなあ、と感じます。

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2009年11月18日 (水)

栃餅(とちもち)

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先日、多聞館ではお客様からのリクエストで『とち餅』を作りました。

手向(とうげ)の宿坊の中には、とち餅や草餅でお客様をおもてなしするのが恒例というところもあるそうですが、多聞館では珍しいことです。

栃の実のストックも無かったので急遽手配して入手できたのはアク抜きされた栃の実です。

(栃の実はとてもアクが強く、食材として用いるまでの『アク抜き』にたいへんな手間ひまがかかるのです。)

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加熱して柔らかく色よくなった栃の実を蒸しあがった餅米に混ぜ込みながらついていきます。

(今回はもち米1升に600グラムの栃の実を使用しました。)

米の粒が無くなめらかになり、ムラ無く栃色になればつきあがりです。

厨房には栃の芳香がいっぱいに広がっています。

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つきたてのとち餅を適当な大きさにちぎって、あらかじめ練り上げておいたあんこをつければ出来上がりです。

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リクエストいただいたお客様にも、昔を思い出しながらとても喜んでお召し上がりいただきました。

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      栃の風味いっぱいのとち餅です!

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2009年11月15日 (日)

羽黒山『松の勧進』はじまりました。

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羽黒山の門前町手向(とうげ)に法螺貝の音が響き渡り、『松の勧進』がはじまりました。

『松の勧進』は、大晦日に羽黒山の山頂で行われる『松例祭』をまかなう浄財を募るために、祭りの主役となるふたりの松聖(まつひじり)が、小聖(こひじり)とよばれる山伏たちを従えて庄内一円の家々を回るものです。

松聖のおふたりは大晦日までの百日間の修行(『冬の峰』)に入っていますが、この松の勧進も大切な修行のひとつとされています。

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各家では浄財として、あらかじめ用意しておいたお金やお米を寄進し、代わりにお札を頂きます。

お札は二枚。おふたりの松聖の位に応じて『位上』・『先途』と記されています。

百日の行を通じてひたすらに衆生の家内安全や災難消滅を祈念されている松聖の願いが籠められています。

この松の勧進は、今日(11月15日)の手向をかわきりに、年末まで庄内一円で行われます。

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2009年11月11日 (水)

干し柿ができました。

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先日、渋柿のカワをむいて干し柿を作っている様子を紹介しましたが、10日ほど天日と寒風にさらされたことで、だいぶ完成に近付いてきました。

みずみずしいオレンジ色だった渋柿はぷにゅぷにゅで黒っぽくなっています。

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   <BEFORE>                <AFTER>

中は半生状態ですが、すっかり渋みは消え、何ともいえない上品な甘さに変化しました。

市販のもののように白い粉をふかせるには室内に取りこんで保管するのですが、私はこの半生状態の干し柿の方が大好きです。

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今日は初物の自家製干し柿を、用事でお越しのお客さんと一緒に味わいました。

なかなかの出来に、話もお茶も進みます。

ことさらに意識せずとも、昔ながらのスローフード・スローライフです。

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2009年11月 8日 (日)

『雪囲い』完了

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昨日と一昨日の2日間、多聞館では雪囲いの作業が行われました。

積雪が多くなり、屋根の雪を下ろすと、建物は二階まで届くほどの雪に埋もれます。

その雪から建物を守るのに不可欠なのが雪囲いです。

杉の長木と竹で枠組みを作り、プラスチックの波板をかぶせてビニールひもで固定していきます。

(昔は萱を編んで作ったコモ、玉縄を使っていました)。

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作業には去年と同じく、田村さん、神林さん、石井さんのお三方があたってくれました。

庭木なども含めて、2日間で全ての雪囲いが完了しました。

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建物が雪囲いに覆われると、風のあたりが防がれ、気分的にも暖かに感じられます。

これでいつ雪が降っても準備万端・・・とはいえ、本格的な降雪はできるだけ遅いほうがありがたいです。

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