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2020年11月

2020年11月15日 (日)

羽黒山松例祭~松の勧進

Img_5925 爽やかな秋晴れのもと、恒例の羽黒山「松の勧進」がはじまりました。

これは、大晦日から元旦にかけて羽黒山山頂で行われる特殊神事「松例祭」の経費を山伏達が勧進して回る行事であり、「冬の峰」という山伏修行の一環です。

Img_5924 その年に選ばれた松聖(まつひじり)と呼ばれるふたりの山伏と、それに従う小聖(こひじり)と呼ばれる山伏達が今日から年末にかけて庄内一円を勧進して回ります。

勧進をする山伏が吹き鳴らすほら貝の音は、環境省の「残したい”日本の音風景100選”」にも選ばれています。

Img_5922(右:小林さん、左:芳賀さん)

初日の今日は、松聖は羽黒山の門前町手向(とうげ)の各集落にある末社を参拝して回ります。

今年の松聖は位上(いじょう)が小林庸高さん(山伏名:良栄)、先途(せんど)が芳賀耕作さん(山伏名:月海)です。

Dsc03419 同時に、小聖たちが手向内の家々を回り、寄進を受けて御神符を渡していきます。

コロナ禍に見舞われている今年は、松例祭自体、規模が大幅に縮小され、若者達による大松明引き行事などは全て中止となり、一般の見学も制限されることが決まっています。

それでも、永年途絶えることなく引き継がれてきた松聖による国家や人々の安寧の祈りは、しっかりと受け継がれていくことに、感謝したいと思います。

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2020年11月12日 (木)

隣家の解体

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多聞館のすぐ向かいで住宅の解体工事が進んでいます。

今年の春先まで食品や雑貨を扱っていた「秋庭商店」さんの建物です。

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ここは近年でこそ扱う商品も少なくなり、店構えも寂れていましたが、往時には日常必要なものは何でも買える便利なお店でした。当館では頻繁に利用するので「通い帳」を置いておいてもらい、支払は月末にまとめて行っていました。子供の頃には毎日のようにお使いに行ったり、アイスクリームを買ったりしていました。王選手のサインボールを当てようと、連日ペプシコーラを買って飲んだのもこの店先でした。

出羽三山への参拝客で門前町が賑わっていた頃には、店先に金剛杖や編み笠も並べられ、参拝客にかき氷を提供したりもしていました。

長年、おばあさんと娘さんふたりで守ってこられたお店でしたが、廃業後しばらくしておばあさんが亡くなり、娘さんは妹さんのところに引越されて、空家になってしまいました。

そして今月に入り、解体工事に向けた作業が始まっていました。

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今日は重機がやってきて、母屋の裏手の建物が解体されました。

通りに面した母屋もまもなく解体されることでしょう。

親しくお付き合いしてきたご近所さんがいなくなったのも寂しいことでしたが、思い出がたくさんあるお店の建物がなくなってしまうというのも、何とも言えず寂しいものです。

それだけでなく、少子高齢化、人口減少によるコミュニティの衰退が、この地域でもじわじわと進行していることが大いに危惧されます。

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(追記:母屋も翌日には解体されました)

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