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2013年7月

2013年7月28日 (日)

月山花便り~7月24日

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アップが遅くなりましたが、先日7月24日に月山に登ってきた際に撮った花の画像を紹介します。

行程は羽黒山口(8合目)から月山山頂の往復です。

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八合目駐車場を出発して木道を歩き出すとすぐに目を引くのがキンコウカの群生です。

行きのまだ薄暗いときにはそれほど目立ちませんでしたが、帰りには鮮やかな「金光」色で迎えてくれました。

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その先しばらくはニッコウキスゲが見頃です。

ただ、例年に比べるとちょっと少なめだったような感じがしました。

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それに比べて群生が目立っていたのがコバイケイソウです。

例年よりもかなり広範囲で独特の匂いを放っていました。

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参道のあちらこちらではナンブタカネアザミがギザギザの葉を伸ばし、またウラジロヨウラクは鈴なりの枝を広げていました。

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一の岳の雪渓を過ぎ、畳石と呼ばれる風衝地ではチングルマやハクサンイチゲなど、可憐な花がたくましく咲いていました。

 

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九合目の仏生池小屋が近付くと、ハクサンフウロが多くなってきます。

月山の代表的な花です。   

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小屋の付近ではトウゲブキも盛りで、ピンクと黄色のコントラストを演出していました。

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さらに登ると、岩場の影には、ハクサンシャクナゲがひっそりと咲いています。

意識していないと見落としてしまいそうですが、毎年楽しみにしている花です。

 

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風衝地の大峰から木道付近ではさらに花の種類が増え、ミヤマリンドウ、ヒナウスユキソウ、ヨツバシオガマ、ハクサンシャジン、ウサギギクなどが一面に咲いています。

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さらに頂上に近付くと、雪の消え際からシダやショウジョウバカマが顔を出していました。

 

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月山は2000メートル弱という標高のわりに、多様な高山の花々が見られることから、「花の山」とも呼ばれています。

今回紹介した花々以外にも、場所や時期を少し変えただけで、また違った花々に出会えます。

どうぞ、これからの登山シーズンに、月山にお越しください。

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2013年7月24日 (水)

出羽三山講中~月山登拝

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今日は未明から、出羽三山講中の先達として月山に行ってきました。

「講中」というのは、地域や特定の集団において、出羽三山の参拝を目的として組織された人の集まりです。

出羽三山講中は、東北一円はもとより、北関東、千葉、北陸地方など、東日本の広い地域に古くから広がっています。

その出羽三山講中が出羽三山を訪れた際に、山の案内や祈祷、供養のお世話をするのが「先達」です。

 

今回、私が案内したのは、宮城県の「仙台市荒井出羽三山講」の皆さんです。

こちらは、多聞館が多聞坊という宿坊であった頃(50年以上前)からお世話させていただいている講中です。

月山登拝に先立ち、昨日は羽黒山でご祈祷と、供養を行いました。

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そして今日は、朝4時にバスで出発し、月山八合目へ。

バスを降りると、、月山山頂を目指す方々は、弥陀ヶ原の中の宮での参拝に留める方々と別れて、先達の私を先頭に出発しました。

心配していた天気も良好で、弥陀ヶ原の中の宮での道中安全祈願、一の岳での休息、仏生池(九合目)小屋での朝食、行者返しと呼ばれる難所、頂上付近の大雪渓などを経て、無事、頂上の月山神社に到着しました。

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途中には雪渓が2箇所。

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一つ目は九合目手前の一の岳。

50メートルほどで、ロープに添って歩けばすぐに渡りきれます。 

 

 

 

 

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もうひとつは頂上手前の大雪渓です。

2~300m続きますが、傾斜が少なく、難なく歩けます。

雪上を歩くのが苦手な方は、少し上を歩けば雪渓を完全に避けられます。  

 

 

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月山山頂では、大江禰宜のご奉仕によるご祈祷、塔婆を供えての先祖供養を行い、講員の皆さんは万感を胸に留めながら帰路につきました。

月山神社を出たところでは、昨日多聞館に同宿されていたお客様と出くわし、記念撮影をご一緒しました。こんなところにも強いご縁を感じました。

 

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山を下る途中では、先達に導かれて次々に上ってくる講中や、登山・トレッキングツアーの一行、さらには学校行事で月山登山に来ていた地元の羽黒第一小学校の児童たちとも行き会いました。

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天候に恵まれたおかげもあってか、行き会う皆さんは一様に明るい表情で挨拶を交わしてくれました。

終盤、小雨も降りましたが、終始レインウェアーは着ずに済みました。

下で待っていてくれた講員の皆さんに出迎えられて、無事参拝を報告。

道中での四方山話に花を咲かせながら、バスで月山を下りました。

 

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このような講中の多くは、毎年出羽三山参拝に訪れ、決まった宿坊・旅館などに宿をとって出羽三山を参拝されます。

そのため、講員と宿は親戚以上の付き合いだともいわれます。

東日本大震災の影響や講中の高齢化などのために、多くの講中で継続が困難になっているのは否めません。

しかし、「講中的」な人の結びつきや心の拠り所としての山と神仏、そしてその仲立ちを請け負う「宿坊的」な存在は、今の世の中でもなお重要な役割を果たせるのではないだろうか、と日頃から感じています。

今日はそんな思いを新たにした一日でした。 

 

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2013年7月18日 (木)

山形県も梅雨明けまぢか

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今日の未明から朝にかけ、庄内地方では雷を伴った激しい雨が降り続きました。

各地で浸水や土砂災害があった模様です。

多聞館の脇を流れている堰は、今年の春までに改修工事を行ったおかげで氾濫することはありませんでしたが、一時は上限すれすれまで増水し、ものすごい勢いで流れていました。

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例年、梅雨の明ける直前にはこういった豪雨がつきものです。

山形県を含む東北南部の梅雨明けは平年で7月25日頃。

今年は各地で平年より1~2週間も早く梅雨が明けていることからも、この雨が上がる今夜には、山形県も梅雨明けとなるような予感がします。

いよいよ月山夏山のベストシーズン到来です!

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2013年7月16日 (火)

羽黒山 花まつり

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7月15日(月)、羽黒山山頂において、「花まつり」が行われ、私も「若者」として奉仕してきました。

この祭りは、五穀豊穣や家内安全を祈念する出羽三山神社の例祭です。

午前9時から、山頂の各所で、黒川能高寺八講などの芸能が奉納されました。

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Cimg3408 同じ頃、祭りに奉仕する若者達は補屋(しつらえや)に集まり、「刺し串」という料理と御神酒で気合を入れていきます。

 

 

 

Cimg3414 三神合祭殿での神事に引き続き、正午頃から月山、羽黒山、湯殿山それぞれの大神を移した三基の神輿と、稲の花の造花で飾られた献燈(花梵天)が境内を廻りました。

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この献燈の花には五穀豊穣や家内安全に格別のご利益があると言い伝えられており、境内にはこの花を手に入れようと待ち構えるお客様が大勢集まっています。

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若者達がこの献燈をゆっくりと倒すと、観客は我先に花を奪い合います。

境内を廻り終わった献燈はすっかり丸裸にされています。

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花まつりが終わると梅雨明けもまじか。

出羽三山は夏山参拝シーズンの盛りを迎えます。

 

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2013年7月14日 (日)

羽黒山花まつり 子供みこし巡行

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明日の羽黒山例大祭「花まつり」を前に、今日は門前町手向(とうげ)の小中学生による子供みこし巡行が行われました。

五穀豊穣を祈願する祭りということで、各集落のみこしは稲の花を模した造花で飾られています。

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みこしのパレードは羽黒山参道入り口の随神門から手向のまちを下ります。

その後各集落に戻り、家々を「わっしょいわっしょい!」と飛び跳ねて回ります。

その際に頂く「お礼」は、子供達にとっての楽しみなお小遣いとなるのは昔からの風習です。

 

明日は花まつり本番。

羽黒山山頂において、午前中から伝統芸能などの奉納が行われ、正午頃からは、出羽三山の神々をそれぞれ移した三基の神輿と、花で飾られた祭燈(花ぼんでん)が境内を巡行します。

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2013年7月 9日 (火)

国宝羽黒山五重塔ライトアップ 7月13日(土)~

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この夏、羽黒山参道の谷間に凛とそびえる国宝羽黒山五重塔が、ライトアップされ夜間一般公開されることになりました。

これは来年に開催される「山形デスティネーションキャンペーン」のプレイベントの一環として行われるものです。

先日の地元関係者への説明会に続き、今日は報道関係者への説明会が現地で行われました。

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参道入り口の「随神門」、そこから続く石段、途中の末社が柔らかな灯りに照らされ、懐中電灯を持たずに進めます。

300mほど進むと、正面に山内随一の巨木「爺杉」(国指定天然記念物)、そしてその奥には国宝の五重塔が浮かび上がります。

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暗闇の中に浮かび上がる塔の姿は日中のそれとは全く印象が変わります。

水の音、風の音、虫の声をBGMにしながら眺めていると、束の間の幻想の中に引き込まれていくようです。

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今年の羽黒山国宝五重塔夜間一般公開(ライトアップ)は、

7月13日(土)~9月16日(月) の 日没~21:30まで

高校生以上の入山者お一人に付き¥300の協力金をお願いいたします。

(集まった協力金の半分は震災復興のために寄付し、半分は事業費の一部に充てます)

 

ぜひ、多くの皆様にご覧頂きたいと思います!

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