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2024年11月 6日 (水)

「第66回『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」

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10月27日(日)、羽黒山門前の「いでは文化記念館」を会場に、「第66回『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」本大会が開催されました。

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これに先立ち、26日(土)には「子どもの部」の選評と表彰が行われました。

選者の奥坂まや先生(「鷹」同人)抜井諒一先生(「群青」同人)がそれぞれ2000句の中から特選、秀逸、佳作に選んだ作品について、丁寧に選評してくださいました。会場に集まった受賞者の小中学生にとっては貴重な経験になったことと思います。

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本大会当日は天気にも恵まれ、午前中は開会行事に続いて、奥坂まや先生より「季語の源流」というテーマで記念講演をいただきました。俳句で用いられている季語が、万葉の和歌の語感、さらには縄文人の生活にも根ざしているという、大変興味深いご講演でした。

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午後からは兼題の部、席題の部それぞれの入選句について、奥坂先生と抜井先生から選評して頂き、表彰が行われました。

兼題の部、席題の部ともに、私が代表を務めている羽黒吟社から入選者を出すことができて、大変嬉しく思いました。

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また、昨年新設された「Zの部」にも今年初めて8名の投句がありました。また、一般の部の投句についても、総数は昨年より若干減少したものの、比較的若い世代からの投句が増えていて、今後の大会運営に明るい希望を抱かせてくれました。

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全国規模の俳句大会となると、その運営には物的にも人的にも多くの負担が必要となります。そのため、名のある俳句大会が中止になったとの話も聞こえてきます。
幸い、「『奥の細道』羽黒山全国俳句大会」は、その意義と価値を理解してくださる多くの皆様に支えられて、回を重ねております。

羽黒吟社としても、「俳句の聖地・出羽三山」にふさわしい俳句大会であり続けるように、微力ながら協力していきたいと思っております。

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今回の大会にご尽力いただきました関係者の皆様に感謝申し上げるとともに、今後も変わらぬご支援をお願い申し上げます。

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【祝・羽黒吟社会員の入選句】

【兼題の部】

(奥坂まや先生選)

(秀逸) 月山や分蘖(ぶんけつ)太き青田風 (美恵)

 

【席題の部】

(奥坂まや先生選)

(秀逸) 夕暮れて頬を擦りし蜻蛉かな (明日香)

(佳作) ままごとの声弾ませてどんぐりこ (春子)

     とんぼ追ふ子に微笑みし遠月山 (弘幸)

(抜井諒一先生選)

(特選) 蜻蛉や杉の年輪浮き上がり (美恵)

(秀逸) 団栗のはかまを集む園児かな (幸子)

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(写真提供:羽黒町観光協会)

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2024年10月21日 (月)

月山初冠雪

月山公園線が閉鎖された今日、月山初冠雪のニュースが伝えられました。平年より1日遅く、去年より1日早いそうです。鳥海山の初冠雪も今日、観測されたとのことです。

昨日、月山に向かったデンマークのお客様たちから、八合目(弥陀ヶ原)の木道に積雪があって登山を断念したときいていましたが、麓から分かるくらいの積雪になったのだと、改めて登山シーズンの終わりを実感しました。

これから、関係者による様々な後始末、冬への備えの作業が行われることでしょうが、支障なく行われることを祈っています。

麓でも朝晩は冷え込むようになりました。

多聞館ではすでに先週から客室などにストーブを設置しています。

これからは、駆け足でやってくる冬に備える仕事に追われそうです。

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2024年10月12日 (土)

県道月山公園線冬季閉鎖のお知らせ

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羽黒山方面から月山八合目(弥陀ヶ原)に至る県道月山公園線(通称「月山道路」)の4合目ゲートは、10月21日(月)午前11時に閉鎖されます。

冬季閉鎖の解除は例年6月下旬です。

紅葉が見頃になった秋の月山を楽しもうというお客様で、今日も早朝からの駐車場は混み合っていました。

残り少ないお山のシーズン、どうぞお楽しみください。

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2024年9月 2日 (月)

「秋の峰」終わる

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8月31日には羽黒派修験道(羽黒山荒澤寺正善院主催)の、9月1日には羽黒派古修験道(出羽三山神社主催)の秋の峰に参加した山伏の一行が、それぞれ手向の里に帰ってきました。

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心配された台風の影響もなく、無事満願を迎えられた入峰者たちですが、雨や蒸し暑さもあってか、足袋や装束の汚れが著しく、修行の厳しさを物語っていたようです。

参加された皆様、ご苦労様でした。

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秋の峰の終わりとともに、手向の空気感も一気に秋のそれに変わったようです。

まもなく近隣の田んぼでは稲刈りが始まるようです。

羽黒の里は秋の盛りを迎えます。

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2024年8月25日 (日)

羽黒派修験峰入り

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忙しさと暑さが一段落し、朝夕には秋の気配を感じるようになってきました。

そんな中、羽黒派修験の修行である「秋の峰」(羽黒山荒澤寺正善院主催)が始まり、五十名ほどの山伏の一行が雨の中、羽黒山中に入っていきました。

これから7日間、羽黒山中の荒澤寺に籠もりながら、山掛けなどの『十界修行』を通して『擬死再生』を果たし、『即身成仏』の山伏となることをめざします。

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台風10号の接近が心配されますが、入峰者皆様の満願成就を祈念しております。

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2024年8月 2日 (金)

梅雨明け!

仙台管区気象台は8月1日(木)、山形県を含む東北南部が梅雨明けしたとみられると発表しました。

平年より8日、去年よりは10日も遅いということです。

梅雨の終わりに東北地方を襲った集中豪雨では、ここ庄内地方にも甚大な被害をもたらし、今なお復興に至らず不自由な暮らしを余儀なくされている人も数多くいらっしゃいます。心よりお見舞い申し上げます。

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当館では、すぐ脇を流れる堰が溢れ、昼夜二度、床下浸水となりましたが、幸いその程度で済みました。

国内各地はもちろん、海外からも心配してくださった方々から多数ご連絡を頂き、本当にありがたかったです。

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この豪雨に前後して、宿泊予約のキャンセルが多数入りその対応に追われる一方、梅雨明けを見越した予約もにわかに増え、八月は客室のほぼ8割が予約で塞がりました。

大正時代の古い建物、襖や障子での仕切り、鍵は無し、エアコンも無し。

そんなタイムスリップしたような当館を、多くのお客が出羽三山への宿として選んでくださっていることに心から感謝申し上げます。お客様にとって満足のいくご宿泊となるよう精進して参ります。

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豪雨の影響でダメージを受けた月山~湯殿山の一部登山道も早急に復旧したとのことです。

夏空の下、月山・羽黒山・湯殿山、出羽三山にぜひお越しください。

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2024年5月16日 (木)

国宝羽黒山五重塔改修再開

(画像は羽黒町観光協会のHPより)

昨年から屋根の葺き替え工事が行われていた国宝羽黒山五重塔でしたが、冬期間は一旦工事が中断され、足場も外されていました。

先日より残りの工事のために足場が設置され、改修工事が再開されます。

工期は九月末まで、主に下部二層の屋根の吹き替えが行われます。中程まで足場が組まれてはいますが、見学はできますので、国宝建築の杮葺(こけらぶき)という伝統工法の作業に触れられるかもしれません。

羽黒町観光協会のHPでは随時、工事の進捗状況をお伝えしておりますので、どうぞご参考になさってください。

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2023年12月30日 (土)

令和5年度松例祭のご案内

(重要!)

令和5年度の松例祭は、概ねコロナ禍前の形式に戻して開催されるようですが、諸事情により変更される点もあるようです。

特に、おにぎり、酒の振る舞いは行わないとのことですので、ご注意ください。

変更点を踏まえて、ここに松例祭の概要を御案内いたします。

 

羽黒山松例祭「大松明行事」は平成23年3月、

国の重要無形民俗文化財に指定されました。

 

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毎年、大晦日から元旦にかけて催行される『羽黒山松例祭』。

複数の場所において同時に進行していく祭りのためか、全体像を捉えにくい面もあるようです。

松例祭を見学される方のために、祭りの概要や見所などを簡単にご紹介します。

 

 

1.松例祭とは

 天下泰平・五穀豊穣・家内安全などを祈願する羽黒山の例祭である松例祭。

 その起源には諸説あるが、数百年の昔から修験者の「験(ため)しくらべ」あるいは地元住民たちの「歳夜祭り」として受け継がれてきたものが起源といえる。

現在の「松例祭」の名称と祭りの原型ができあがったのは、明治維新の混乱と神仏分離による組織制度の改変をへて祭りの復活が果たされた明治12年以降である。

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松例祭の主役は「位上」と「先途」と呼ばれるふたりの松聖(まつひじり)である。松聖は百日間の修行(「冬の峰」)に臨んできた行者である。

祭りはふたりの松聖の修行の成果(験力)の競い合いと、松聖に付き従う位上方・先途方の若者衆(上下各四町)の競い合いとして庭上(合祭殿前の広場)あるいは補屋(しずらや=歴史博物館前の小屋)において進行する。

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(左から)庭上(ていじょう)、補屋(しつらえや)、三神合祭殿

 

さらに三神合祭殿内において験競べ(げんくらべ)の神事がとりおこなわれ、年が明けると国分け神事や火の打替神事が続く。

祭りの終了により百日行の満願を迎えた松聖は小聖や若者頭らとともに山を下る。

 

2.松の勧進

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冬の峰(百日行)に入った松聖は、松例祭をまかなう浄財を募るため、小聖らを従えて庄内一円を勧進して回る。

街に響き渡る法螺貝の音は庄内の初冬の風物詩ともなっている。

 

3.松例祭の日程 (時刻はおおよその目安で、多少前後する場合があります)

12月30日 ⇒12月31日午前中に変更

大松明まるき』(斎館、庭上)

各町の若者の代表が羽黒山山頂に上り、悪鬼・邪悪の象徴とされるツツガムシを模った大松明を作り上げる。

斎館で松聖によるお祓いを受けた若者達は大松明の材料となる綱・網・簾などを斎館から山頂まで担ぎ上げる。

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担ぎ上げた材料と、あらかじめ用意されている「カクマ」と呼ばれる枯萱をもちいて、巨大なツツガムシを作る作業は上四町と下四町が二手に分かれて、早さと出来ばえを競いながら行われる。

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15:00頃 ⇒12:30頃 『松の礼』と『榊供養』(庭上)

大松明が出来上がると松聖が各々松打という役者と共に 登場し、大松明に向かい祈願する。

祈願終了と同時にふたりの松打は大梵天まで駆けていき、御幣を吊るし上げる早さを競う(『松の礼』)。

その後、参加者一同はお神酒と昆布、丸飯を頂く(『榊供養』)。

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☆12月31日

9:00頃~ 『早上り

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昔は松例祭で使われる酒などは、若者達が手向の里から羽黒山頂まで担ぎ上げていた。

その名残もあり、31日早朝から、祭りに参加する若者の一部が『早上り』として補屋に詰めている。

補屋を整えるほか、近年は灯籠をともすカマクラ作りも行っている。

補屋は内部がふたつに仕切られており入り口も分かれている。向かって右側が位上方、左側が先途方。

位上方・先途方には上四町と下四町の若者衆が付き従うが、いずれの側に付くかは年によって異なる。

  

15:00~  『綱まき神事』(庭上)

大松明の一部を解体し、その綱を切り刻んで神聖な「切り綱」とし、一般観客に向かってまく。

観客は争ってこれを奪い合い、手に入れた切り綱を家に飾り、火防や家運繁栄の守りとする。

子供や女性には「相撲」で切り綱の獲得を争わせることも。

その後、大松明は完全に解体され、これによりツツガムシ(=悪鬼)は滅ぼされる。

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(随時) 『腹ごしらえ』~親玉(補屋)⇒ 注意!令和5年度はおにぎり、酒などの振る舞いは行われないとのことです。

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補屋の位上方と先途方をつなぐ通路のそばでは常時、神社の職員達により大釜にご飯が炊かれ、ホウキの実をまぶしたおにぎり(=親玉)が、漬物などと共に振舞われている。

若者衆はもちろん、見物客でも自由に頂くことができる。

 

16:00 『除夜祭』(合祭殿)

 

17:00 『神拝

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補屋において位上方・先途方それぞれの松聖と若者衆が同時に祈願を行う。

いよいよ祭りも本番を迎える。

 

18:00『松例祭本殿祭・蜂子神社祭』(合祭殿・蜂子神社)

 

18:00 『大松明まるき直し』(庭上)

再度、大松明を作り直す。

ツツガムシ(=悪鬼)の再生(復活)を意味する。

ここでの作業は、上・下の各四町がそれぞれ割り当てられた作業を行いながら、早さと出来栄えを競う。

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19:00 『綱さばき』(補屋) ⇒令和5年より廃止されます

大松明を引き出す際に用いる四本の引き綱は、取り付ける位置により優劣がつけられている。

位上方と先途方それぞれにおいて、若者頭たちが「大椀」で酒を酌み交わしながらどの綱を引くかの交渉を重ねる。

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20:30 『砂はき渡し』(補屋)

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各町の綱付・綱延の任に当たる若者が神前にならび、雪を掘る道具である「砂はき」を受け取る儀式。

大椀の酒を三度空けると一斉に立ち上がり、「勝った!勝った!」といいながら飛び跳ねる。

 

21:00 『検縄行事』と『砂はき行事』(庭上)

庭上に若者一同と大目付・役者衆がそろう。

はじめに大目付が三十三尋(ひろ)の縄をはかり、これを位上方の大松明から伸ばした場所に印をつける。

同様に先途方にも印を付け終えると、双方の綱付・綱延たちは一斉にその場所に砂はきで穴を掘り、ただちに砂はきを守りながら補屋に向かって走り帰る。

三十三尋は羽黒山の領国を意味し、掘った穴は大松明を引き出し焼き払う場所となる。

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21:30頃 『出役・御定目(ごじょうもく)』(補屋)

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大目付・役者が神前に現れ、若者頭たちに向けて『御定目』という決め事を申し渡す儀式。

神事の公正を促すもの。  

 

22:45頃 『験競べ(げんくらべ)』(合祭殿)

12人の山伏が左右に分かれて、「烏飛び」と「兎跳ね」の験競べを行う。

烏は羽黒権現の使い(=太陽)をあらわし、兎は月山権現の使い(=月)をあらわすという。

勝敗が決した瞬間に吹かれる法螺貝(五番法螺という)が庭上の大松明を引き出す合図となる。

 

23:00頃 『大松明引き』(庭上)⇒ 令和5年度より、上四町・下四町の構図が変更され、上二町・下二町として再構成されるようです。それに伴い、引き綱の数などが変わるかもしれません。

庭上では大松明が燃え盛り、全ての若者が引き綱を手に出発の合図を今や遅しと待っている。

合祭殿内で五番法螺が吹かれ、入り口の大提燈が左右に大きく振られるのが合図。

合図と同時に位上方・先途方双方の大松明に四本ずつの引き綱がつけられ、一斉に大松明が引き出される。

大松明は先の砂はき行事で掘られた三十三尋先の穴まで引かれていき、そこで立てられる。

より早く、より勢いよく燃え上がったほうが勝ちとされる。

位上方が勝てば翌年は豊作、先途方が勝てば豊漁と占われる。

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大松明を引き出した後の引き綱は大松明から離され先を競って補屋まで引かれていく。

その後、若者衆に担がれて山を下っていく。

 

24:00~ 『国分け神事』と『火の打替え神事』(庭上)

国分け神事』は羽黒山と熊野、彦山の領国を定める検地の神事。

定尺棒とよばれる丸太をはさんで、所司(=羽黒権現)と4人の山伏(熊野三所権現と彦山権現)が独特の所作と問答を繰り広げる。

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火の打替え神事』は新たに清浄な火を切り出す神事。

四人の役者が高さ12尺ある大松明(鏡松明)の火をそれぞれの松明に移し、「松明行事」をおこないます。

その後、役者とともに松打が鏡松明の周りを3度回り、回り終えると同時に走り出し、稜持(かどもち)の持つ火皿に火打石と火打ちかねで新しい火をきりだす。その遅速でやはり、豊作と豊漁が占われる。

勝敗の結果は初詣客で賑わう合祭殿で待つ宮司に伝えられる(『ご披露』)。

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25:00頃 『昇神祭』(補屋)

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火の打替えの勝敗の結果は補屋で待つ松聖にも知らされる。

その報告を受けると『昇神祭』が行われ、最後に松聖が百日間守り続けてきた『興屋聖』の中の五穀を、松聖自らが肩越しに土間にまく。

ここに冬の峰・百日行の満願を迎える。

満願を成就した両松聖は、参集殿において宮司をはじめ神社役員らの労いを受け、さらに斎館において『にしの寿司』という精進落しの宴を経た後、小聖・若者頭らとともに雪深い羽黒山の参道を自宅に向かって下っていく。

 

☆1月1日

午前  『綱のし』(各町)

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大松明引きで使われた引き綱(8本)は各町の綱延の任にあたった若者の自宅に運ばれる。

翌朝、若者達により成形された引き綱は家の軒下などに掲げられる。

手向では昔から『若者は嫁を取って半人前、綱をのして一人前。」といわれるほど、綱をのす(=かける)ことは名誉なこととされてきた。

こうして「のされた」綱は、次の代の若者が綱をのすまでその家の魔除け・守り神として飾られる。

 

4.交通の案内

令和5年度の松例祭臨時バスは運行されません。

なお1月1日~3日は正月の特別ダイヤになりますので、初詣などにバスでお出かけの際は事前にご確認ください。

庄内交通HP⇒http://www.shonaikotsu.jp/

 

☆お車の方へ

山頂の駐車場が満車の場合は、第二・第三駐車場の利用になります(いずれも無料)。

誘導員の指示に従ってください。

特に午後10時~午前2時頃は例年、道路も渋滞しているようです。

時間に十分余裕を持ってお出かけください。

 

☆徒歩の方へ

石段を上って頂上へ向かう方もいらっしゃることでしょう。

今年は積雪が少ないとはいえ、足元が暗く、凍結している場合もありますので、十分お気をつけください。

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2023年11月17日 (金)

松の勧進始まる

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(先途松聖:神林聡賢氏、位上松聖:小関智勇氏)

小春日和となった11月15日、羽黒山の門前町手向(とうげ)地域を皮切りに「松の勧進」が始まりました。

この行事は、大晦日に羽黒山山頂で行われる松例祭の費用をまかなうために、山伏たちが庄内一円を勧進して回るものです。

初日に当たる11月15日には、「冬の峰」と呼ばれる百日の行の最中にあり、松例祭の中心となる二人の「松聖」が、小聖と呼ばれる山伏を従えて手向地区内の末社を祈願して回ります。

また、同時に山伏たちが浄財を勧進して手向の家々を回りました。

当館にも位上・先途の両松聖の命を受けた二人の山伏が訪れ、景気よく法螺を鳴らしてくださいました。

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昨年まではコロナ禍の影響で、松例祭は規模を大幅に縮小して行われましたが、今年はだいぶ元の形に戻すと聞いています。祭りの担い手となる若者の減少などもあり、難しいことも多いでしょうが、地域の関係者の力を合わせて松例祭を継続していって欲しいと願っています。

そのためにも地域の皆様には、松の勧進へのご協力をよろしくお願い申し上げます。

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2023年10月22日 (日)

第65回「奥の細道」羽黒山全国俳句大会開催

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ここ数日、ぐっと冷え込みました。月山の初冠雪も観測されたそうです。

そんな中、第65回「奥の細道」羽黒山全国俳句大会が開催されました。

本大会に先立ち、きのう10月21日(土)には「子供の部」が開催され、兼題投句で入賞された小中学生とその御家族が参加し、選者の井上康明先生(「郭公」主宰)と小林貴子先生(「岳」編集長)から選評を頂きました。両先生とも、ひとりひとりにわかりやすい言葉で丁寧に選評してくださり、受賞者の皆さんも大変嬉しかったし、勉強になったことでしょう。

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本大会の本日10月22日(日)は、午前8:30の受付開始と同時に席題が発表され、参加者の皆さんはほどよい緊張感の中で作句されていました。

10時からの開会行事の後、井上先生が「蛇笏と芭蕉」の演題で講演されました。蛇笏の芭蕉への敬愛と評価についてたいへんお興味深いお話を伺うことができました。

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午後からは兼題および席題についてお二人の選者による選評が行われました。受賞者のみならず、参加者の皆さんにとっても、中央俳壇でご活躍されている先生方のお話を伺うことはとてもいい刺激になったことと思います。

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今大会から、高校生、大学生を対象とした「Zの部」も創設されましたが、告知が遅れたこともあり、残念ながら参加者はありませんでした。今後、地域の俳句文化を継承していくためには、若い世代の参加が不可欠です。次回大会への大きな課題と考えています。

今大会で選者を務めてくださいました井上康明先生、小林貴子先生、ご参加頂いた皆様、運営に関わられたすべての皆様に心より感謝申し上げます。

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