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2010年6月30日 (水)

月山開山!

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 いよいよあす7月1日は月山開山祭です。

午前11時からは山頂の月山神社において神事が行われます。

開山に伴い、羽黒山方面から月山八合目に行く路線バスも明日から運行されます。

多聞館近くの羽黒センターからは
 6:35
 7:35
11:20
13:35
の4本があります。

下りの月山八合目発は、
 8:30
 9:30
13:10
16:00
の4本です。

詳しくは⇒庄内交通のサイトでご確認ください。


月山頂上、九合目(仏性池)、八合目(弥陀ヶ原)の各山小屋も営業を始めました。

多くの皆様の月山登拝をお待ちしております。

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2010年6月28日 (月)

図司呂丸と芭蕉

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図司呂丸(ずしろがん=俳号)は本名を近藤佐吉といい、現在の鶴岡市鳥居町の藩士の出であったといいます。

後に羽黒町手向の現在の羽黒第一小学校の傍に居宅を構え、山伏装束の染物を生業としつつ、妻と共に俳諧に親しんでいた人物と伝えられています。

奥の細道紀行で羽黒山を訪れた松尾芭蕉一行は、最初に呂丸の元を訪ねました。

そして呂丸の取り計らいにより、羽黒山の別当代であった会覚阿闍梨との面会を果たし、その後7日間にわたり当地に滞在し、出羽三山参拝をも果たしています。

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芭蕉は本坊宝前院若王寺で催された句会において

《有難や雪をかほらす南谷》

の句を残しました。

(←本坊跡)


羽黒の地でと呂丸と過ごした時間について芭蕉は後に呂丸に寄せた書簡の中で、

《誠不思義清談夢之心地仕候》(=今になってみると不思議なことですが、あなたとお会いしてお話した時間は夢の中の出来事だったように感じます)といい、

命候内には今一度と願申候》(=私の命のあるうちに今一度お会いしたくお願い申し上げます)

とまでしたためています。

呂丸と芭蕉との心の交流がうかがえます。

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(←南谷) 

 

 

 

 

芭蕉の招きに応じて江戸を目指した呂丸は、芭蕉との三年ぶりの再会を果たし、旧交を温めます。

まだ発表前だった「三日月日記」の稿本を貰い受けたりもしています。

その後、呂丸は西方への旅を続けましたが、京都において病に倒れ亡くなりました。

DSCN4666 辞世句  《消安し都の雪ぞ春の雪》

その知らせを聞いた芭蕉は

《当帰より哀れは塚のすみれ草》

追悼句を送っています。


 

上の写真は多聞館近くの『烏崎稲荷神社』境内に祀られている図司呂丸追悼句碑です。

野に埋もれていたものを多聞館の先々代(土岐多聞)をはじめとする地元有志があらためて祀ったものです。

先日紹介した『図司呂丸顕彰俳句大会』のルーツがここにあります。

ちなみに、上の由縁書は先々代の筆によるものです。

S-100CIMG5609 近年は、「奥の細道」を訪ねて当地を訪れるお客様も多くいらっしゃいます。

その折には、羽黒の地で芭蕉を迎え、心の交流を深めた図司呂丸という人物がいたことにも思いを馳せていただければ、と思います。

 

 

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2010年6月27日 (日)

月山筍ご飯~図司呂丸顕彰俳句大会

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今日は、羽黒山門前の「いでは文化記念館」において、「第28回図司呂丸顕彰俳句大会」が行われました。

奥の細道紀行で羽黒山を訪れた芭蕉一行を迎え、別当代との面会をとりなすなどした図司呂丸の功績を讃え、後世に語り継いでいこうとの趣旨で開催されてきた歴史ある俳句会です。

S-100CIMG3426  

(図司呂丸居宅跡←羽黒第一小学校のすぐ傍です。 )

 

 

 

多聞館では毎年、、この俳句大会に参加される皆様の昼食用に、『月山筍ご飯』とお汁のご注文をいただいております。

先日月山に行って採ってきた月山筍と油揚げなどの他の具をしっかりと煮込み、これをご飯に混ぜて炊き上げます。

毎年この筍ご飯を楽しみにしてくださっている参加者も少なからずいらっしゃり、当方にとってもありがたいことです。

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お客様のご要望により、炊き立てのご飯を釜ごと会場に運び入れ、熱々のままお皿に配膳しています。

この方法だと、お客様から直接感想をうかがうことが出来るというメリットもあります。

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次回は、図司呂丸と芭蕉との関わりについてもう少し詳しく紹介したいと思います。


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2010年6月24日 (木)

『県道月山公園線(月山高原ライン)』開通

DSCN4797羽黒山方面から月山8合目駐車場に至る『県道月山公園線(月山高原ライン)』は昨日(6月23日)までに4合目ゲートのバリケードが外され、全線開通しました。

 

 

 

DSCN4789  今朝の月山は大荒れの天気だったため、登山者の姿はほとんど見られませんでしたが、月山筍採りに向かう人たちの車が早朝からたくさん並んでいました。

8合目では濃霧の中、レストハウスの開業準備や飲料の自動販売機設置などの作業が行われていました。

ロープを張ったり案内板を設置したりの登山道整備も急ピッチで行われています。

山頂や弥陀ヶ原の神社や九合目・頂上の山小屋でも、7月1日の開山祭に向けて準備が進められていることでしょう。

DSCN4787 そんな中、私は明後日に多聞館で注文を受けている筍ご飯に使う月山筍を採りに 行ってきました。

強風と断続的に降る雨の中、なんとか必要なだけの月山筍を確保してきました。

 

 

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昼過ぎに月山を下ってくる頃には天気も回復し、青空ものぞいていました。

月山から望む庄内平野は去年の秋以来です。

月山の夏山シーズンがいよいよ始まります。


 

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2010年6月19日 (土)

山形県も梅雨入りしました。

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昨日、山形県を含む東北南部が梅雨入りしたそうです。
例年より4日、去年よりは10日遅いとか。

昨日は朝方まで多少雨は降りましたが、その後は曇り空。
今日は青空が広がっています。

農作物にとってはもう少しまとまった雨が欲しいところですが、今後どうなることか。

急に気温も上がってきました。
みなさん、体調管理にはくれぐれもご注意くださいね。

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2010年5月27日 (木)

庄内の映画

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今日、用事で出かけたついでに映画館(シネコン)に立ち寄りました。

いつも利用している「イオンシネマ三川」です。

館内のいたるところには、あさって(5月29日)公開の『座頭市THE LAST』のポスターが掲示してありました。

監督は阪本順治氏、主演は香取慎吾さんです。

庄内地方でロケが行われた映画ということで地元では前から話題になっていましたが、公開を前に出演者がテレビなどによく出ています。
 「ロケ地」としての庄内がどのように映画に貢献しているか、公開が楽しみです。

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お目当ての映画の上映前には、ここ庄内で映画ロケの誘致・支援を行っている『庄内映画村株式会社』のコマーシャルがありました。

近時、庄内が数多くの映画のロケ地として知られるようになってきたのは、この庄内映画村の存在があってこそです。

今後も庄内映画村がロケを支援した映画の公開が予定されており、こちらも楽しみです。

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また予告編では、藤沢周平原作、平山秀幸監督、豊川悦司主演の『必死剣 鳥刺し』の映像が映し出されていました。

原作者の藤沢周平氏はここ庄内の出身。原作も庄内藩をモデルにしたといわれている『海坂藩』が舞台です。

そんな映画が庄内ロケを経て映像化されるというのですから、自ずと期待も膨らみます。

『必死剣 鳥刺し』は7月10日(土)公開予定です。

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四季折々の豊かな情景、そこから生み出された文学作品の映画化、庄内を舞台として描かれる映画たち、そしてそれを支える熱い思いを抱く人びと・・・。

そんな繋がりの中から『庄内の映画』と評される作品が生み出されています。



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2010年5月18日 (火)

烏崎稲荷神社

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羽黒山の門前町手向(とうげ)には、各集落ごとに祀っているお稲荷様があります。

多聞館のある下長屋町のお稲荷様は『烏崎稲荷神社』といいます。

出羽三山の開祖蜂子皇子が道に迷っていたときに三本足の大烏が現れ、皇子を導いてくれたため、その烏を祀ったとの言い伝えもある由緒ある神社です。

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現在の社殿は戦後まもなく地元の菅原初太郎棟梁のもとで改修されたもので、神社の神事のみならず、地域の集会などにも利用されています。

このお稲荷様の例祭の運営等は四軒の「当屋」があたります。

・春の大祭(4月17日)

・秋の大祭(9月17日)

・お歳夜(12月17日)

・初祈祷(1月17日)

・初午(一または二の午の日)

以上が例祭で、瀧本宮司により催行されていますが、当屋では例祭以外にも毎月17日に赤飯と油揚げをお供えすることになっています。

多聞館も今年の当屋に当たっているので、今朝早くに赤飯を炊いてお供えしてきました。

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昔はお供えしたものを神社の裏手の祠に納めてきたそうですが(次の時にはかならずなくなっていたとか)、 近年はお参りした後に持ち帰るようにしています。

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お稲荷様のすぐ脇には、芭蕉が出羽三山を訪れた際に仲介役・案内役を務めた図司呂丸の追悼句碑も立てられており、こちらも烏崎稲荷神社の氏子達によって守られています。

機会がありましたら神社とあわせてぜひお参りください。



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2010年5月15日 (土)

地物の孟宗竹出ました。

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春先の不安定な気候のためか、生育が遅れていた地物の孟宗竹がようやく出始めました。

庄内では「孟宗竹」とはいわず単に「孟宗」といい、「田川孟宗」や「谷定孟宗」が高級ブランドとして知られていますが、そのほかにも知る人ぞ知る、というプチ・ブランドの孟宗も数々あります。

昨日はその一つ「高寺孟宗」を頂きました。

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農家の小林さんが丁寧に掘りあげた初物を、竹林からまっすぐ多聞館に運んできてくれました。

土だらけで切り口がまだ濡れているほど新鮮な孟宗です。

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孟宗は鮮度が命。

時間が経てば経つほどエグミが強くなり味が落ちます。

ですから届けられた孟宗はすぐに皮を剥き、適当に切って大釜で茹で上げます。

その後は、料理に応じて使い分けられることになります。

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昨日は初物の高寺孟宗をシンプルにワサビ醤油で頂きました。

孟宗特有の香気がいっぱいで、お酒も進みました。

これから続々と地物孟宗が届くことでしょう。

お客様もどうぞご期待ください。

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2010年5月 5日 (水)

春山代参~坂迎え

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今朝、、春山代参で月山~湯殿山に登拝してきた氏子の代表の人たち(=御行様)が手向(とうげ)に帰ってきました。

御行様たち一行は5月4日の未明に手向を出発し、残雪のまだ深い月山に上り、山頂の神社を参拝した後に湯殿山へと下り、その後は羽黒山の三神合祭殿を参拝して羽黒山斎館に参籠して、5日の早朝に手向に帰ってきます。

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この過酷で危険な「行」は昔から手向の氏子達によって行われてきたもので、かつては犠牲者も出ています。

それでも絶えることなくこの行事が続いているのは、山の神々と共に生きる手向の人々の信心の深さの表れではないでしょうか。

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各集落に帰ってきた御行様は、それぞれの集落で代参の報告をし、酒宴を催します。

それが『坂迎え』です。

昔は各集落ごとに月山を望める「坂迎え場」という広場があり、そこで この坂迎えの行事が行われていましたが、しだいに神社など屋内で行われるようになりました。

今ではひとつの集落だけが坂向かえ場での行事を続けているようです。

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私の集落、下長屋町からは坂本さんと小関さんが春山代参に参加し、無事代参の任を果たされて帰ってこられました。

坂迎えの会場は烏崎稲荷神社です。

お二人の報告によれば、初めこそ曇り空だったものの、しだいに雨風が強まり、時には前の人が見えないくらいの濃霧や、立っていられないほどの強風にも見舞われ、相当大変だったそうです。

※今回掲載した春山代参の画像は、小関さんに提供していただいたものです。

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下長屋町では、坂迎えの準備を二件の当屋で行うのですが、 今年はうちも当屋に当たっており、早朝から料理などの準備に追われました。

昔から決められた質素な献立ですが、春の香りただよう料理です。

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午後からは、御行様たちが再び集まっての反省会が、多聞館にて行われました。

大役を果たされた開放感からか、皆さん大いに盛り上がっていました。

皆様、どうもご苦労様でした。

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2010年4月29日 (木)

羽黒山参道清掃~祓川普請

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毎年、4月29日は『祓川普請』。

手向(とうげ)地区に住む出羽三山神社の氏子達が総出で、羽黒山参道の掃除と、地域の道普請・水普請を行なう恒例の行事です。

早朝、氏子達は各地域ごとに定められた清掃分担区域に向けて出発します。

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私の住む『下長屋町』の受け持ち区域は二の坂の上から三の坂の下までの平坦but長いエリアです。

年配の方などにとっては、受け持ち区域までたどり着くのも一苦労という場所です。

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熊手・レーキ・竹箒・・・

参道にたまっている杉や雑木の枯葉・枯れ枝を、それぞれ持参の掃除道具で黙々と 片付けていきます。

途中、雨も降り出し、どうなることかと心配されましたが、なんとか昼前までにはやり終えました。

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ゴールデンウィークは晴れの天気が続く予報です。

綺麗に清掃された羽黒山の参道を多くのお客様に歩いていただきたいと思います。

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