藤沢周平原作、中西健二監督の映画『花のあと』がいよいよあさって3月13日(土)に全国公開されます。
公式サイトはこちら⇒http://www.hananoato.com/
主演は北川景子さん。
地元自治体や観光協会なども製作を支援して、桜満開の鶴岡公園をはじめ、庄内各地でのロケを経て作られた映画です。
藤沢周平さんの原作は文春文庫の『花のあと』に所収の同名短編です。
ストーリーは・・・老女以登(いと)が孫達を相手に語る若き頃の恋物語(?)。
~以登は美貌ではなかったものの、幼い頃から父に仕込まれた剣の腕は相当なもの。
その以登が城での花見に出かけた折、藩内屈指の剣豪孫四郎に声をかけられ、手合わせを申し込まれる。
後日、父の立会いの元に立会い、負けはしたものの若き以登の心は浮き立つ。
しかし以登には婿が決まっており、孫四郎にも縁談が進んでいた。
生涯一度だけの、しかし実ることはない恋とあきらめるほかないのだった。
まもなく以登は、孫四郎の縁組相手が醜聞の絶えない加世であり、しかも加世と妻子ある藤井との道ならぬ関係は今も続いていることを知る。
孫四郎にその事実を知らせるべきか迷い、しかし遠くから見守るしかないと心沈む以登。
ところが、孫四郎が藤井に陥れられて自刃することに。
許婚であった才助の助力を得て子細を確かめた以登はひとり、
ざっとこんなあらすじです。
去年の4月、鶴岡公園の桜を見に出かけたとき、ちょうどこの映画のロケをしていました。
先行上映中の映画を観てきましたが、鶴岡の満開の桜と、四季の移ろいと共に容姿を変える月山が印象的に描かれていました。
主演の北川景子さんは、映画の公開を前に最近テレビなどでよく見かけますが、映画の中での表情はだいぶ印象が違っていたようです。
藤沢作品に特徴的なひとの世の不条理と武士の義、かなえられない愛のせつなさと現実のささやかな幸せ・・・
北川さんだけでなく全ての役者さん達がひかえた演技でたっぷりと演じていました。
原作の魅力を損なわずに2時間程度の映画に仕上げるには、こんなしっかりとした短編がふさわしいのかなあと改めて感じました。
全国公開中には、桜が満開になる地域もあることでしょう。
庄内の美しい風景と共に、多くの皆様にご覧頂きたい映画です。
これは押し絵雛と共に酒田の女将の実家から譲り受けたものです。
もともとは錦絵を張り合わせたものを竹棒に挿して幕のようにして飾っていたそうですが、使い勝手と保存を考えて一対の屏風に仕立てました。
ほとんどは明治時代の印刷物のようで、歌舞伎を題材にしたものが多いのですが、お雛様風の図柄もあります。
特に赤色が鮮やかで、雛飾りもいっそう賑やかになります。
また、雛飾りの向かいには六曲一双の十二ヶ月花鳥図屏風も飾っています。
こちらは多聞館で長らく所蔵している間に傷みが激しくなっていたものを、去年表装をしなおしたものです。
酒井抱一の銘は入っていますが、真贋のほどは???です。
おひな様は明るく賑やかに・・・。
春を迎える喜びと共に心浮き立つ弥生三月です。
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