出羽三山 Feed

2010年7月17日 (土)

月山登山情報(7月16日)

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昨日(7月16日)、今年初めての先達として月山に行ってきました。

お客様は「塩釜三山睦講」という「講中」のみなさんです。

こちらは、私が生まれるずっと前から続いている講中です。

時折、小雨がぱらつく程度で、快適に登拝できました。

八合目駐車場から頂上まで、雪渓は2箇所。

一箇所は4分の一ほど登った一の岳の雪渓で、30メートルほど。

緑色のロープにつかまって歩けば大丈夫です(ただ、入り口と出口は滑りやすいので要注意です)。

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もう一箇所は頂上の手前から頂上までの約300メートルほどの大雪渓です。

回避できなくもありませんが、平らなところなら雪渓を歩いたほうが楽でしょう。

頂上が近くなって傾斜が出てきたら早めに岩場に上がったほうがいいでしょう。

雪の消え際を渡る際は雪が薄くなっていますから、十分お気をつけください。

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例年より遅れ気味かな、と思われた花々も盛りを迎えています。

ニッコウキスゲ、チングルマ、イワカガミ、ハクサンフウロ、コバイケイソウ、ハクサンイチゲ、ヒナウスユキソウ・・・

みんな花を咲かせて待っています。

今週末からは講中のお客様もピークを迎え、月山も一番の賑わいを見せることでしょう。

どうぞお気をつけてご参拝ください。

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2010年7月16日 (金)

出羽三山神社『花祭り』

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きのう7月15日は出羽三山神社の『花祭り』でした。

これは五穀豊穣を祈願する出羽三山神社の例祭です。

羽黒山山頂では朝から各所で黒川能などの芸能の奉納が 行われました。

DSCN4835 DSCN4844 左・黒川能

右・御神楽 

 

 

 

 

また、地元手向(とうげ)の若者衆 は、『さし串』と赤飯で腹ごしらえをした後、花梵天をやぐらに取り付ける作業にいそしみました。

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そして正午。

月山・羽黒山・湯殿山それぞれの神様を祀った三基の神輿とともに、稲の花を模った造花で飾られた梵天が三基、境内をゆっくりとまわります。

梵天は観客の近くに来るとゆっくりと倒され、待ち構えていた観客が我先に花を取り合います。

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境内をふた廻りする間に、梵天はすっかり丸坊主になっています。

ちなみに、取った花は神棚などに祀り、五穀豊穣や家内安全を祈願するものとされています。

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花祭りが終わると、出羽三山もいよいよ本格的な賑わいを見せる季節を迎えます。

花祭りに奉仕された皆さん、どうもご苦労様でした。 

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2010年7月14日 (水)

花祭り子供みこし

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 (手向の沿道には注連縄がはられました)

 

 

 

 

明日7月15日は出羽三山神社の例祭『花祭り』です。

これに先立ち、今日は地元手向(とうげ)の小中学生による子供神輿の巡行が行われました。

山伏に先導された九台の神輿が、随神門から注連縄のはられた手向の町内を巡行していきました。

(私の住む地区では今年から小中学生が全くいなくなったため、参加しませんでした。残念です。)

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明日の花祭りは羽黒山山頂で行われます。

午前9時頃から山頂各所において黒川能や高寺八講などの芸能の奉納が行われます。

10時からの 例大祭に引き続き、12時頃からは祭りのクライマックスといえる『神幸式』です。

三台の神輿とともに境内をまわる造花で飾られた梵天から、観客が花を奪い合います。

お天気が心配ですが、多くのお客様のお越しをお待ちしております(私も若者衆の一員として奉仕しております)。

※『花取り』の際にはくれぐれも怪我をされませんように。

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2010年6月30日 (水)

月山開山!

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 いよいよあす7月1日は月山開山祭です。

午前11時からは山頂の月山神社において神事が行われます。

開山に伴い、羽黒山方面から月山八合目に行く路線バスも明日から運行されます。

多聞館近くの羽黒センターからは
 6:35
 7:35
11:20
13:35
の4本があります。

下りの月山八合目発は、
 8:30
 9:30
13:10
16:00
の4本です。

詳しくは⇒庄内交通のサイトでご確認ください。


月山頂上、九合目(仏性池)、八合目(弥陀ヶ原)の各山小屋も営業を始めました。

多くの皆様の月山登拝をお待ちしております。

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2010年6月24日 (木)

『県道月山公園線(月山高原ライン)』開通

DSCN4797羽黒山方面から月山8合目駐車場に至る『県道月山公園線(月山高原ライン)』は昨日(6月23日)までに4合目ゲートのバリケードが外され、全線開通しました。

 

 

 

DSCN4789  今朝の月山は大荒れの天気だったため、登山者の姿はほとんど見られませんでしたが、月山筍採りに向かう人たちの車が早朝からたくさん並んでいました。

8合目では濃霧の中、レストハウスの開業準備や飲料の自動販売機設置などの作業が行われていました。

ロープを張ったり案内板を設置したりの登山道整備も急ピッチで行われています。

山頂や弥陀ヶ原の神社や九合目・頂上の山小屋でも、7月1日の開山祭に向けて準備が進められていることでしょう。

DSCN4787 そんな中、私は明後日に多聞館で注文を受けている筍ご飯に使う月山筍を採りに 行ってきました。

強風と断続的に降る雨の中、なんとか必要なだけの月山筍を確保してきました。

 

 

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昼過ぎに月山を下ってくる頃には天気も回復し、青空ものぞいていました。

月山から望む庄内平野は去年の秋以来です。

月山の夏山シーズンがいよいよ始まります。


 

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2010年5月 5日 (水)

春山代参~坂迎え

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今朝、、春山代参で月山~湯殿山に登拝してきた氏子の代表の人たち(=御行様)が手向(とうげ)に帰ってきました。

御行様たち一行は5月4日の未明に手向を出発し、残雪のまだ深い月山に上り、山頂の神社を参拝した後に湯殿山へと下り、その後は羽黒山の三神合祭殿を参拝して羽黒山斎館に参籠して、5日の早朝に手向に帰ってきます。

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この過酷で危険な「行」は昔から手向の氏子達によって行われてきたもので、かつては犠牲者も出ています。

それでも絶えることなくこの行事が続いているのは、山の神々と共に生きる手向の人々の信心の深さの表れではないでしょうか。

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各集落に帰ってきた御行様は、それぞれの集落で代参の報告をし、酒宴を催します。

それが『坂迎え』です。

昔は各集落ごとに月山を望める「坂迎え場」という広場があり、そこで この坂迎えの行事が行われていましたが、しだいに神社など屋内で行われるようになりました。

今ではひとつの集落だけが坂向かえ場での行事を続けているようです。

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私の集落、下長屋町からは坂本さんと小関さんが春山代参に参加し、無事代参の任を果たされて帰ってこられました。

坂迎えの会場は烏崎稲荷神社です。

お二人の報告によれば、初めこそ曇り空だったものの、しだいに雨風が強まり、時には前の人が見えないくらいの濃霧や、立っていられないほどの強風にも見舞われ、相当大変だったそうです。

※今回掲載した春山代参の画像は、小関さんに提供していただいたものです。

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下長屋町では、坂迎えの準備を二件の当屋で行うのですが、 今年はうちも当屋に当たっており、早朝から料理などの準備に追われました。

昔から決められた質素な献立ですが、春の香りただよう料理です。

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午後からは、御行様たちが再び集まっての反省会が、多聞館にて行われました。

大役を果たされた開放感からか、皆さん大いに盛り上がっていました。

皆様、どうもご苦労様でした。

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2010年4月29日 (木)

羽黒山参道清掃~祓川普請

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毎年、4月29日は『祓川普請』。

手向(とうげ)地区に住む出羽三山神社の氏子達が総出で、羽黒山参道の掃除と、地域の道普請・水普請を行なう恒例の行事です。

早朝、氏子達は各地域ごとに定められた清掃分担区域に向けて出発します。

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私の住む『下長屋町』の受け持ち区域は二の坂の上から三の坂の下までの平坦but長いエリアです。

年配の方などにとっては、受け持ち区域までたどり着くのも一苦労という場所です。

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熊手・レーキ・竹箒・・・

参道にたまっている杉や雑木の枯葉・枯れ枝を、それぞれ持参の掃除道具で黙々と 片付けていきます。

途中、雨も降り出し、どうなることかと心配されましたが、なんとか昼前までにはやり終えました。

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ゴールデンウィークは晴れの天気が続く予報です。

綺麗に清掃された羽黒山の参道を多くのお客様に歩いていただきたいと思います。

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2010年1月17日 (日)

雪の羽黒山・五重塔

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今朝は、ご宿泊いただいていたお客様をご案内して、羽黒山の五重塔まで行ってきました。

参道を歩くのは、元日の未明に松聖や若者頭たちとともに下って以来です。

そのときよりも雪はずいぶん多くなっていましたが、多くの人たちが歩いたあとが踏み固められており、五重塔までは難なく歩いていけました(もちろん長靴は必須です)。

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参道への入り口である随神門前も きれいに除雪されていました。







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継子坂(ままこざか)も雪の小道。

石段のときよりも ずっと少ない歩数で下れます。

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末社の軒下には 屋根からの雪が山を作っています。

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祓川(はらいがわ)にかかる太鼓橋も欄干の一部が見えるだけです。

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やはり暖冬なのでしょうか。

須賀の滝も祓川もこの時期にしては水量が豊富なようです。

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12月にドカッと降った雪は相当重かったのでしょう。

山内のあちらこちらで倒木が見受けられました。

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そして、国宝五重塔。

幾百回の冬をそうして過ごしてきたように、  この冬もまた、風雪をものともせずに凛とそびえ立っていました

ご案内したお客さまたちも感動された様子で見入っていました。

余計な説明など無用の、圧倒的な存在感です。

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羽黒山五重塔は 季節によりその趣を変えますが、雪の五重塔はまた格別の魅力があります。

ぜひ、お訪ねください。



 

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2010年1月 1日 (金)

羽黒山松例祭

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明けましておめでとうございます。

新年が皆様にとって佳き年となりますように祈念申し上げます。

さて、大晦日から元旦にかけて北日本の日本海側は爆弾低気圧の通過にともない、大荒れの天気になりました。

交通機関も大幅に乱れ、帰省や行楽の足にも大きく影響が出たことでしょう。

そんな『冬の嵐』のなか、羽黒山山頂では『松例祭』が行われました(『羽黒山松例祭』の概要については⇒こちら)。

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午前11時過ぎ、祭りの舞台のひとつとなる『補屋(しつらえや=しづらや)』に百日行(『冬の峰』)の最終日を迎えた位上・先途の両松聖を迎え、若者衆一同と共に祈願を行い、いよいよ祭りの始まりです。

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午後3時前には、庭上(合祭殿前の広場)で前日に作っておいた『大松明=ツツガムシ』の一部を解体し、綱を短く切った『切り綱』を用意しました。

そして松聖による祈願のあと、切り綱は庭上に集まった見物客にまかれます(『綱まき神事』)。

この切り綱を軒先などに飾っておくと災難消滅や家運向上のご利益があるとされているので、まかれる切り綱を手に入れようとする見物客の熱気もすごいものがあります。

最後には数本の切り綱を相撲で争う場面も見られました。

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また、7時頃からは4本の『引き綱』を大松明のどの位置につけるかを、若者頭が酒を酌み交わしながら決める『綱さばき』が行われました。

それぞれの若者頭の責任とプライドがぶつかり合う真剣勝負。赤々と燃え上がる焚き火の炎と、次々に『大椀(だいわん)』に注がれる酒が熱気に拍車をかけます。

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その後、大松明を立てて焼き払う場所に穴を掘る『砂はき行事』や、大目付が若者頭に祭りの定め事を言い渡す『御定目(ごじょうもく)』などを経て、いよいよ祭りのクライマックス『大松明引き』です。

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いったん解体されて死んだはずのツツガムシが夜になると息を吹き返します。

そのツツガムシ(=悪鬼・災厄の象徴)をもういちど大松明に作り直し(『まくり直し』)焼き払うことで、ツツガムシを完全に退治するのが『大松明引き』です。

合祭殿の中で進行している『験競べ(げんくらべ)』の中で吹かれる五番法螺を合図に、火のつけられた位上方・先途方の大松明がいっせいに引き出され、起こし立てられて燃やされます。

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大松明引きが終わり、若者衆の大半が綱を担いで山を降りた頃から、山頂ではもうひとつの行事である『国分け神事』『火の打替え神事』が静寂のなかで行われました。

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神事の結果を宮司に報告する『御披露』『昇神祭』、精進落しの『にしの寿司』を経て、満願成就した両松聖は、小聖、稜持(かどもち)、若者頭らとともに久方ぶりのご自宅へと戻られました。

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これで今年の松例祭は無事に終わりました。

あとは各町で頂いた引き綱を飾ったり、各種の祝い事や反省会などが続きます。

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羽黒山松例祭~大松明まるき

DSCN3839 今日は羽黒山山頂で、悪鬼(=ツツガムシ)を模した大松明(おおたいまつ)を作る『大松明まるき』が行われました。

早朝、山中の『斎館』に集合した上四町と下四町の若者衆は、まず松聖より挨拶を頂き、その後大松明の部材となる網・簾・綱を山頂まで担ぎ上げました。






そして夕方までかかって、担ぎ上げた部材を古くからの慣わし通りに用いて、巨大な大松明を作り上げました。

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作業の途中、明日には百日行の 満願を 迎える松聖のおふたりが拝所を巡っていらっしゃるお姿を見かけました。

真摯な祈りの姿は、理屈無く人の心を打ちます。







DSCN3859  大松明が出来上がると、松聖と小聖、それに松打が庭上に現れ、祈願を行いました。

そして祈願終了と同時にふたりの松打は大梵天まで駆けていき、御幣を吊るし上げる早さを競う(『松の礼』)を行いました。

その後、参加者一同はお神酒と昆布、丸飯を頂く『榊供養』を行いました。





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今日作った大松明(=ツツガムシ)は明日の午後には切りきざまれ、一部は切り綱として参詣者にまかれます(午後3時)。

夜に復活したツツガムシは、大松明に作り直されて焼き払われます。

この一連の作業・行事には悪魔退散・災難消除の願いがこめられています。

明日から元日にかけては、大荒れの天候になる予報が出ています。

松例祭・初詣に羽黒山に参詣の方はどうぞお気をつけてお越しください。

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