出羽三山 Feed

2019年9月29日 (日)

第61回奥の細道 羽黒山全国俳句大会開催

Sdsc02687

9月28日(土)、29日(日)の両日、俳人の夏井いつき先生と作家の夢枕獏先生を招き、第61回の「奥の細道 羽黒山全国俳句大会」が開催されました。

28日には、いでは文化記念館において「子供の部」の選評と表彰が行われました。例年なら、本大会のプログラムの一部に組み込まれていた子供の部でしたが、今年は前日に独立させて行われました。

およそ20年前のこの大会に選者としておいでいただいた金子兜太先生のアドバイスをきっかけに始まった子供の部。今年も全国の小中学生から2千7百を越える投句があり、その中から34句の入選句に対して表彰が行われました。

夏井先生も夢枕先生も、ひとりひとりの子どもに語りかけるように、丁寧に選評をしてくださり、参加した子ども達にとっては忘れがたい経験になったことと思います。この子供達にはぜひ、当地の俳句の伝統を継承していって欲しいと思いました。

Sdsc02690

夕方からは場所を羽黒山山頂の参集殿に移し、月刊「俳句」の立木編集長のコーディネートの下、夏井先生と夢枕先生の対談を行いました。
お二人の話題は多方面に及び、時には俳句とは無関係の話にもなっていましたが、最後にはきっちりと俳句についてのお話でまとめてくださいました。
その後、「斎館」に場所を移して、会食をしながらの交流会を行いました。
先生方はお二人とも、お酒がお好きなご様子で、グラスを傾けながら参加者との話や写真撮影に応じていらっしゃいました。

Sdsc02705

今日の本大会では、芭蕉翁の奥の細道紀行330年を記念する特別セレモニーと開会行事の後、夢枕先生の講演、そして午後からは夏井先生による兼題と当日句の選評が行われました。

会場を埋め尽くした150名ほどの参加者それぞれが、学びと気付き、そして感動を得た一日だったと思います。

Sdsc02686

芭蕉が12日間も滞在して数々の名句を残し、さらにはここで「不易流行」の境地に至ったともいわれる出羽三山の地に、俳句文化がしっかりと根ざしていくように、この俳句大会を大切に継承していきたいと思います。

参加された皆様、関係者の皆様、ご苦労様でした。

Sdsc02682

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年9月 1日 (日)

秋の峰~出峰

Simg_5892

昨日8月31日の羽黒派修験道羽黒山正善院荒澤寺主催)につづき、今日9月1日の夕方には羽黒派古修験道(出羽三山神社主催)の山伏一行が秋の峰と呼ばれる修行を終えて、手向(とうげ)の里に下りてきました。

装束の汚れ具合から、今年も充実した修行ができたことがうかがわれました。表情に満願成就の達成感があふれている山伏も少なからず見受けられました。

秋の峰が終わると手向は一気に秋色に染まることでしょう。

秋の峰に参加された皆様、ご苦労様でした。

Simg_5895

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年8月26日 (月)

秋の峰はじまる

Simg_5873

昨日8月25日の羽黒派修験道の秋の峰羽黒山正善院荒澤寺主催)につづき、今日は羽黒派古修験道の秋の峰(出羽三山神社主催)が始まりました。それぞれ7日間の日程で、羽黒山中に篭りながら、山掛けや勤行などの修行を行います。

Simg_5874_2

今日の羽黒派古修験道の秋峰には国内外から165名が参加したそうです。

Simg_5877_2

時代が移っても、羽黒修験の核心をなす秋の峰の修行の重要性は変わらず、多くの人々をひきつけているようです。
参加された皆様の無事満願を祈念しております。

Simg_5881_2

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年7月14日 (日)

羽黒山花祭り~子供みこし

Simg_5859

明日7月15日の出羽三山神社例大祭「花祭り」を前に、今日は羽黒山の門前町手向(とうげ)で子供みこしが催行されました。

山伏を先導に、色取り取りの造花で飾られた各集落のみこしを子供達が担ぎ、手向の町を練り歩いていきました。

Simg_5861

Simg_5862

Simg_5863

Simg_5864

その後、みこしは各集落に戻って家々を回ります。

ここで頂いた初穂料は子供達の大事なお小遣いとなります。
子供の数も世帯数も昔から見ればずっと減少しましたが、手向の子供達、集落の人々にとっては変わらない営みが今年も無事、行われました。

関係者の皆様、ご苦労さまでした。

Simg_5865

Simg_5867

Simg_5868

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年6月26日 (水)

石段マラソンのエントリーが始まりました!

S100005

10月20日(日)に開催される「第19回羽黒山石段マラソン全国大会」のエントリーが6月20日(木)から始まりました(~8/30)。

新しくなった大鳥居を出発し、羽黒山の門前町手向(とうげ)を駆け抜け、2446段の石段を上りきる全長約6キロのコースです。

合わせてウォーキングコースとして、約1.9キロの石段コースと、約2キロの宿坊街コースも同時に募集を開始いたしました。

多くの皆様のエントリーをお待ちしております!

詳細については ⇒こちら

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年5月 9日 (木)

春山代参・坂迎え

Sdsc02381_2

(少し前のことになってしまいましたが)5月4日の未明から5日にかけて、春山代参に参加してきました。これは、羽黒山の門前町手向(とうげ)の各集落の代表ら(行人)が、雪深い月山に詣で、山の神を里へと迎える伝統行事です。私自身は8年ぶり、3回目の行人です。

Sdsc02373

5月4日の未明、神社のバスで月山に向かい、途中、小月山神社で道中安全祈願。その後除雪が途絶えた6合目からいよいよ雪山登山が始まります。道路の雪の壁は5メートルもあったでしょうか。

白装束に竹杖、腰には鈴をつけた行人一行は、訓練を兼ねた山岳捜索隊の皆さんに同行していただきながら雪山を登って行きます。

Sdsc02399

途中、8合目の中の宮では、屋根だけが現れている神社を参拝。参籠所に入って朝食をとりました。ここでは前日から準備してくれていた神社の職員が、温かい味噌汁でもてなしてくれました。

Sdsc02401

朝食後、朝日に輝く雪渓を一路山頂に向けて出発です。
9合目の仏生池も参拝。ここの小屋は全容を現していました。

Sdsc02416

歩き始めておよそ7時間、昼前には月山頂上に到着しました。

連休中ということで、多くのスキーヤー達が山頂に集っている中、屋根を現している月山神社本宮を参拝。参拝中、灯した灯明が消えないほどの好天気でした。

Sdsc02426

ゆっくりと昼休憩を取ったあとは湯殿山への下りです。

残雪の状況によって進むべきルートが変わるので、山先達と山捜隊が相談しながらの慎重な下りとなりました。

Sdsc02445

無事湯殿山に下り、御神体を参拝したあとは参籠所で休憩の後、羽黒山の斎館にバスで移動して参籠です。
行半ばとはいえ、山掛けを終えた安堵感から、お酒も進みました。

Sdsc02447

翌朝は羽黒山山頂の三神合祭殿で参拝の後、石段を下って手向の里へ。

出羽三山神社の社務所で宮司さんや神社職員、氏子の皆さんに出迎えられ一緒に神拝を行いました。

Sdsc02454

そして各集落へと戻って、山の神を迎える「坂迎え」行事が行われました。

Sdsc02459

これをもって一連の春山行の終了です。
昼からはともに山に参った行人たちが当館に集い、心行くまで「反省会」を行いました。

素晴らしいメンバーと最高の天気に恵まれ、思いで深い春山行となりました。
ともに春山行に臨まれた皆様、ご同行いただいた山捜隊の皆様、お世話になった神社関係職員の皆様、どうもありがとうございました。

Sdsc02389

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年4月29日 (月)

祓川普請

Sdsc02340

「昭和の日」の今日、恒例の祓川普請(はらいがわぶしん)が行われました。

羽黒山の門前町手向(とうげ)の全世帯が参加して、羽黒山参道の清掃と、各集落内の道路と水路を整備する古くからの行事です。

各集落には毎年、羽黒山参道の同じ区域が清掃すべきエリアとして割り当てられています。集落ごとの境界には境界杭も設置されています。

区域は毎年同じでも、年々人口が減少し高齢化も進んでいるので、年々大変さが増しているようです。

Sdsc02362

清掃後には集落に戻り、用水路などの整備も行いました。

作業終了後には「直会(なおらい)」です。出羽三山神社からいただいた御神酒とビールをほどほどに頂きました。

10連休はまだ続きます。一年で最もきれいに清掃された参道をぜひ、大勢のお客さんに歩いていただきたいと思います。

Sdsc02352

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年4月21日 (日)

手向(とうげ)地域のゴールデンウィーク

S200cimg8236

過去に例を見ない10連休となる今年のゴールデンウィーク。

巷では様々な弊害の恐れも指摘されていますが、私たち観光業界にとっては例年以上の活況をもたらしてくれそうです。当館でも、連休中は最後の2日間を除き、ご予約のお客様でほぼ満室となっております。羽黒山の門前町手向(とうげ)の史跡「蝦夷舘公園」の遅咲きの八重桜もちょうど見ごろになることでしょう。

Simg018

連休初日の4月27日(土)にあわせ、国宝の羽黒山五重塔の内部特別拝観が始まります。昨年に引き続いての御開扉で、11月30日(土)まで行われます。

合わせて、羽黒山山頂の儀式殿においては羽黒三所権現秘仏公開も行われます。

S

また、湯殿山本宮の参拝4月27日(土)より始まります(予定)。

Simg019

Simg020

手向地区内の旧羽黒第一小学校では、4月28日(日)の1日限りの「手向春祭り」が開催されます。

学校跡地の利活用を検討する中で生まれた地域イベントです。様々な体験プログラムと物販が企画されていますので、地域内外の皆様、どうぞお気軽にお立ち寄りください。

Scimg2812

4月29日(月)には早朝から手向の住民が総出で羽黒山参道の清掃を行う「祓川普請」が行われます。合わせて手向内の道路や水路の整備も行われる伝統の行事です。やるべき仕事は変わらないのに、参加者の減少と高齢化が進み、年々きつさが増している行事でもあります。

Cimg0398

また、5月4日(土)未明から5日(火)にかけては、手向の各集落の代表が雪深い月山に登り、山の神様を里へと迎える行事「春山代参」と、それを各集落で出迎えて祝う「坂迎え」が行われます。

今年は私も山に登る番に当たっており、日々、月山の雪解けの様子を気にしています。

Cimg0449

全国から多くの参拝者、観光客を迎えつつ、同時にお山を整備し、信心を深め、住民の交流をも図る。

これが例年通りの羽黒山の門前町手向(とうげ)地域のゴールデンウィークです。

S200cimg8238

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2019年1月 1日 (火)

明けましておめでとうございます

Sdsc02225

明けましておめでとうございます。
新しい年が皆様にとって幸多い年となりますことを祈念申し上げます。

大晦日は例年通り、羽黒山山頂での松例祭に奉仕してまいりました。

Sdsc02214

とはいえ、若者頭を卒業した身ですので、夕方から山に上り、大松明を引き、引き綱と一緒に山を下りてきました。立場が変わると祭りへの関わり方がこんなにも変わるものなのだなあ、と改めて実感しました。

Sdsc02218

祭りの担い手の減少をはじめ、松例祭を取り巻く環境は年々厳しくなっていますが、手向内外の人々の知恵と力を合わせて、これからも継承していって欲しいと願っております。

Sdsc02197

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。

2018年11月15日 (木)

松の勧進始まる

Simg_5831

大晦日から元旦にかけて羽黒山山頂で開催される松例祭。
そのための浄財を募る「松の勧進」が今日から始まりました。

初日の今日は、位上・先途の両松聖が小聖を従えて、手向内の末社などを参拝しました。

Simg_5834

今年の松聖は位上が田村さん、先途が太田さんです。

すでに百日行も後半に入っておりますが、お二人とも元気なご様子で声を掛けていってくださいました。

Simg_5829

同時に、羽黒山伏達が法螺貝を吹き鳴らしながら手向の家々を回り、お札を配りながら、浄財を集めて回りました。

この松の勧進はこれから暮れにかけて、庄内一円で行われます。

庄内在住の皆様方のご協力をよろしくお願い申し上げます。

Simg_5713

人気ブログランキング←クリックのご協力をお願いします。