羽黒山の門前町手向(とうげ)地区の各集落の代表者(=御行様(おんぎょうさま)))たちが早春の月山に上り、山の神を里に迎えるという行事「春山代参」が昨日(5月4日)行われました。
(画像は過去の春山代参のものです)
出発前の数日間、精進潔斎して春山代参にのぞんだ御行様たちは、雪深い月山に登拝し、湯殿山に下り、夜は羽黒山斎館に泊まります。
出発前の数日間、精進潔斎して春山代参にのぞんだ御行様たちは、雪深い月山に登拝し、湯殿山に下り、夜は羽黒山斎館に泊まります。
そして今日(5月5日)、早朝の三神合祭殿参拝ののち、羽黒山参道を下り、氏子たちに手渡すお札を携えて手向に帰ってきました。
今年はお天気に恵まれ、みなさん怪我もなく無事大役を務められたようです。
その後は各集落において御行様を出迎えてもてなす「坂迎え」という行事が行われました。
この行事は、昔はそれぞれの集落ごとに決められた月山を見晴らす丘(=坂迎え場)で行われたことから「坂迎え」と呼ばれたのだと思いますが、今は各集落の神社などで行われており、文字通りの「坂迎え」が行われているのは一つの集落だけだそうです。
昔とは形は変わってきても、手向の大切な行事として受け継がれている「春山代参、坂迎え」です。
節分の今日、羽黒山山中の国宝羽黒山五重塔では雪下ろしが行われました。
当初は1月中の作業を予定していたそうですが、いったん寒気が緩んだために今日になったとか。
高い場所での作業なので足元が固く凍っていないとかえって危険なのでしょう。
作業は朝8時過ぎから。
塔のくぐり窓から屋根の上に出てきた出羽三山神社の職員たちは、相輪に命綱を結びつけ、足元を確かめながらそれぞれの道具を操って雪を下ろしていきました。
塔に積もった雪は相当固くしまっていたようで、スコップを2度3度と突き刺しながら作業をしていました。
7~8人ほどの人員が昼頃までかかって、各層の雪を下ろし、下ろした雪の片付けも終えました。
暦の上では明日が立春ですが、羽黒山の厳しい冬はもうしばらく続きそうです。
皆様
あけましておめでとうございます。
2015年が皆様にとって幸多き一年となりますよう羽黒の里より祈念申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
さて、大晦日から元旦にかけて羽黒山山頂で行われた「松例祭」。
今回はその中心的な行事である「大松明行事」が、3月に国の重要無形民俗文化財に指定されたということもあり、私も若者頭として例年にも増して気合を入れて奉仕してまいりました。
また、出羽三山精進料理プロジェクトが全面的に協力して実現した「羽黒山三大祭ツアー/松例祭編」も無事催行され、参加された皆様は地元ガイドに案内していただきながら、多くの行事をご堪能いただきました。
羽黒山伏の百日業「冬の峰」の満願を迎えられた位上・先途の両松聖は祭の主役として補屋に座を構え、祈祷を行いながら若者らの仕事を見守っていらっしゃいました。
大松明引き、国分神事、火の打替神事と祭は進み、すべての神事・行事の最後には補屋で「昇神祭」が行われ、松聖が百日間拝み続けてきた「興屋聖」の中の五穀を土間に撒いて、羽黒山を下りました。
下山の途中には斎館に立ち寄り、「にしの寿司」と呼ばれる精進落しの祝宴に臨み、ここで百日ぶりに魚を口にしました。ぞこまで来ると両松聖の表情もだいぶ和んでいたようでした。
羽黒山を下り、50日ぶりの自宅に到着したのは午前4時ころ。
そこでも若者頭や役者などとともに、美酒に酔いしれました。
元日には早朝から、手向(とうげ)の各所において、松例祭でいただいた引き綱をたたみなおし、軒下などに掲げる作業が行われました。
そのうちのひとつは、いでは文化記念館にも飾られました。
こうして、2014年度の松例祭も無事に終了いたしました。
松例祭りにかかわったすべての皆さま、ご苦労様でした。
大晦日に羽黒山山頂で行われる「羽黒山松例祭」。
前日の今日は、その祭りのクライマックスで引き出されて燃やし上げられる大松明を造る行事「大松明まるき」が行われました。
位上方の上町と先途方の下町に分かれて、大松明の部材となる綱などを斎館から山頂に担ぎ上げ、萱や綱、網、簾などを用いて、夕方までにツツガムシを模った大松明を造り上げました。
出来上がった大松明の前では、「松の例」「榊供養」という神事も行われました。+
羽黒の里、手向(とうげ)では終日雨模様だったようですが、羽黒山山頂は雪になっていました。
明日の松例祭本番には、お天気も落ち着いてくれるといいのですが・・・。
昨日12月21日(日)、羽黒山の参籠所「斎館」において、「網漉(す)き行事」が行われました。
大みそかに羽黒山山頂で行われる「松例祭」では、若者衆が造ったツツガムシを模った大松明が引き出されて焼き払われますが、このツツガムシの顔にあたる「網」と胴体にあたる「簾(す)」を作るのが「網漉き行事」です。
早朝、斎館に各町の若者頭が集まり、松聖による神事の後、上町と下町に分かれて作業を行いました。
「網」は台形に組まれた木枠に縄を縦横に編んで作り上げます。
地べたに這いつくばるような姿勢での慣れない縄仕事は結構つらい作業で、夕方に完成した頃までには皆、足腰、指先などに痛みと疲労をつのらせていました。
かつて若者頭を務めたことのある松聖のお二人も、勤行の合間に後輩たちの作業を見守っていらっしゃいました。
また、地元のテレビ局も取材に訪れており、若者頭たちもインタビューに答えていました。
「羽黒山松例祭」での若者衆による「大松明行事」は今年、国の重要無形民俗文化財に指定されました。
この指定により祭りの中身が変わるわけではありませんが、外からの注目が高まるにつれ、祭りの主体となる地元若者衆のモチベーションは少なからず高まっているように感じます。
大晦日にはぜひ、多くの皆様に羽黒山にお越しいただきたいと思います。
出羽三山精進料理プロジェクトが全面的に協力し、出羽庄内地域デザインさんが実施する「羽黒山三大祭ツアー」の第3回「松例祭編」が大晦日に開催されます。
ツアーの詳細については ⇒こちら
松例祭はその複雑さのために、一度の見学ではなかなか把握しきれないといわれますが、このツアーでは事前の学習会やガイドの同行説明により、より分かりやすく、魅力を余すところなく見学できるように配慮されています。
また、宿泊を地元の宿坊・旅館とすることにより、深夜に及ぶ祭はもちろん、元旦に門前町で行われる松例祭にまつわる諸行事などもあわせて見学することができます。もちろん、伝統の出羽三山精進料理とともに。
出羽庄内地域デザインさんのHP上で、松例祭の概要と見どころを紹介されております。
こちらもぜひ、ご覧いただき、ツアーへのお申し込みをご検討ください。
松例祭の概要と見どころは ⇒こちらから
ツアーの申し込みは12月16日(火)までです。
お申込み・お問い合わせは ⇒こちらから
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